...職工共の紛擾(ごた/\)が珍しくなく...
石川啄木 「菊池君」
...人生問題の紛糾疑惑...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...例の「赤革トランク紛失」の新聞広告のことであった...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...小さくて物に紛れそうであるがなかなかものに紛れずに飛んでいる...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...どうにかした拍子に気が紛れて大阪まで無事に行けるだろうと思ったのである...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...淡い気紛れなものであったが...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...受難の地も決して見紛うようなところではなかった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...ああいう種類の政治的紛らわしさが...
戸坂潤 「思想動員論」
...風あり塵烟濛々落花紛たり...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...あれだけお延に注意しておいたのに」彼は神経の亢奮(こうふん)を紛(まぎ)らす人のように...
夏目漱石 「明暗」
...三末廣町の藤兵衞といふのは、曾(かつ)ては御大工頭中井主水の配下で、お城大工としては、江戸でも名譽の大棟梁、その後扶持(ふち)に離れて、諸藩の御用を承はり、多勢の弟子を養つてをりますが、繪圖面の紛失に、よく/\思ひ詰めたものか、この日の朝、磨ぎすました鑿(のみ)で、喉を突いて相果てたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は不断紛々たる世間の批評以外に超然としている面色(かおつき)をしていて...
二葉亭四迷 「平凡」
...新富座に改訂再演された「天衣紛上野初花」の大評判から...
正岡容 「下谷練塀小路」
...第一は単純な実松源次郎氏の墜死そのものです」「いかにも……」「その次は源次郎氏の貯金の紛失事件で...
夢野久作 「復讐」
...紛乱昏迷(ふんらんこんめい)の実情です...
吉川英治 「三国志」
...囂々(ごうごう)と私議紛説(しぎふんせつ)を放ちあい...
吉川英治 「新書太閤記」
...紛(まぎ)れもない...
吉川英治 「親鸞」
...しかしこれらの「下らない紛失物」が...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索