...それをいつも紙入れに入れてお持ちになります...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...紙入れを忘れて来てしまったんですのよ...
徳田秋声 「仮装人物」
...「紙入れをお持ち合わせでございましょうか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もう笞刑吏の顔は見ないで――こういう取引はお互いに眼を伏せたまますませるのがいちばんいいのだ――紙入れを取出した...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...待って下さい」爺さんはそう言うと擦り切れた革の汚い紙入れを取り出した...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...お紙入れは」善吉は返事もしない...
広津柳浪 「今戸心中」
...その編み上げられた紙入れや...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...S=表出て来た団九郎、紙包を取り出して中の金子を、紙入れに収めて、せせら笑って、立ち去った...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...主として紙入れや煙草入れについて見ても、その意匠や材料は多種多様であるが、大よそのところ、まず紙入れには、金唐革、天平革、印伝、黒サントメ、しょうぶ革、古金襴、ビロード、唐さらさ、間東しまあるいは能装束切など、金具は後藤の目貫や、宗、近くは夏雄、民国、勝広の彫刻、煙草入れも同様の品に緒〆は古渡さんご、ヒスイ、めのうの玉物または金銀の細工物、トンボ、七宝の類、筒は象牙、唐木等に鉄哉、谷斉の彫、橋市の鞘塗、一楽、長門の編物などで、それらの取合せがまた面白い...
山本笑月 「明治世相百話」
...お母様には紙入れを...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...紙入れを逆さに振ってみたところ...
吉川英治 「江戸三国志」
...そしてふところの書類挟(ばさ)みと紙入れとを...
吉川英治 「新・水滸伝」
...あの紙入れを掏(す)られた一事が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あの紙入れを掏(す)ったばかりに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...今わたしの掏(す)った紙入れは返しますから...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そちの手にかかったこの紙入れ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...天王寺で紙入れを掏(す)った罪を深く悔悟している心もわかり...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...いかんとはおっしゃりますまい」武士のもつ紙入れとはちがって...
吉川英治 「松のや露八」
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