...我々は彼の純粋にてかつ美しき感情をもって語られた梁川の異常なる宗教的実験の報告を読んで...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...此の金堂の壁画は太子の息吹により純粋に日本美の諸要素に貫かれて...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...いや、今日(こんにち)ではもう、自然や人間に向って、じかに、純粋に、自由に接しようとする態度なんか、薬にしたくもありはしません...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...それともまたもっと純粋に心理的な理由によるものだろうか...
寺田寅彦 「芝刈り」
...素より空間曲率一般は純粋に解析的に定義されなければならぬであろう...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...という理由は幾何学の要素は幾何学的に純粋に――感覚とは独立に――定義されるのであり...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...自然科学を純粋に取り出すことが出来るだろうと云うのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...カントの物自体をば事行(Tathandlung)としての自我にまで純粋にし...
戸坂潤 「辞典」
...そもそも収容所を作った目的はなんであったろうか? ――純粋に孤児の側に立って考え...
永井隆 「この子を残して」
...純粋に写生的の絵画句であって...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...純粋に詩人的の人物として感じられるが...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...修辞学的思考は純粋に論理的な思考から概念上区別されることができる...
三木清 「解釈学と修辞学」
...それは純粋に内在的なことになってしまう...
三木清 「哲学入門」
...これによって特殊的な対象における類似の要素は他のすべての類似ならぬ要素の夾雑物から解き離されて純粋にそれだけとして抽出される...
三木清 「哲学入門」
...純粋に芸術に没頭した場合...
宮本百合子 「芸術家と国語」
...体の輪廓が純粋になつてゐた事は...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...第三は純粋に美を追えば追うほど...
柳宗悦 「民藝の性質」
...そのサシが純粋にならないと...
夢野久作 「実さんの精神分析」
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