...バルタザアルは単純な心を持つてゐた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...此方面に於ける生活の單純化は茲に立派に解決を得る譯である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺は却つて彼等の方が自分よりも遙かに緊張し、充實し、純粹に感謝し、歡喜してゐることを信じてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...葉子は子供のように単純な愛嬌者(あいきょうもの)になって...
有島武郎 「或る女」
...特に数学や自然科学は純粋に客観的なものであり...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...いかな純粋論者も「犯罪」と縁を切ることはできない...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...より単純な相互に独立な最後の要素的変動形態の合成として分解したり(フリエの調和解析)...
戸坂潤 「科学論」
...彼は純粋と情熱とを失った...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...純粋で真摯だと思うからに外なりません...
豊島与志雄 「未亡人」
...純然とまた事もなげに問題とされていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...コーヘンはその晩年『純粋意志の倫理学』を著し...
中井正一 「美学入門」
...純に主観主義者と云うべきである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...または純粋意識は...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...世界時間とは異る主體的な時間を純粹に取り上げることに全努力を傾けつつあるハイデッガーにあつてさへ...
三木清 「歴史哲學」
...親類でもなく、師でも友でも無い、尊敬する一人の学者としてのみ間接に、間接に知っている人の死に対して、それ程直接に、純粋に、驚愕と混迷とを感じたのは何故だろう...
宮本百合子 「偶感一語」
...移してあった人が単純な者でわきまえの少なかったせいか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「きわめて純潔な人*よ」とかほめられたって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すべて純粋小説論であることはさして不思議ではないのである...
「純粋小説論」
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