...事務所から一手に陸軍糧秣廠(りょうまつしょう)に納める事になっていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...雪眼鏡等(いずれも近藤氏の注意によって)をルックサックに納めてスキーで出発...
石川欣一 「山を思う」
...持つて来た錦の袋にそれを納めて頸にかけた...
薄田泣菫 「茶話」
...パーヴェル・パーヴロヴィチの眠っていた安樂椅子のすぐそばの小卓のうえにその朝から置き忘れてあった剃刀のケースに納めて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...木原さんがその間にたって万事まるく納めたというのだ...
豊島与志雄 「霧の中」
...ここで語られているすべてを詳細に自分の胸に納めておいて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...秘しがくしに取納めて人には見せぬか...
樋口一葉 「ゆく雲」
...若い二人はずっとお互い心から好き合っており、事実上結婚の段取りが整ったとき、エルシの父ジョン・ゴードン卿が破産して、シルバデール公爵がしゃしゃり出て、その場を納めた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...彼は剣を納めてふたたび琴をとり上げた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...取引きを行い税を納め美食をする公民となるでしょう...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...ともかく納めました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私も答うべき公案の幾つかを胸に納めて庵を辞した...
柳宗悦 「民藝四十年」
...与兵衛はずっと薪を納めていた...
山本周五郎 「風流太平記」
...頭蓋骨の屋根裏に納めて御座るのだろう……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...柏屋その他を勧誘して三日を出でずして更に参万金を納めしめき...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...刀を鞘に納め、まだ幾分の千鳥足で、無言のまま、あてなき道をどこへ行く気か、一歩一歩重そうに運んでゆく...
吉川英治 「剣難女難」
...どうか納めておいて下さい」「自分は根からの武人ですから...
吉川英治 「三国志」
...そしてみな顔は、多門の上なる主人のすがたを仰いで、今を見納めぞと、しばしは同じ声のみを繰り返していた...
吉川英治 「新書太閤記」
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