...政治家(更に具體的に云へば大臣と代議士と)官吏富豪と云ふものによつて女にされた「紅裙」の中には恐らくはアンジエラのやうな意味の妖婦(デイルネ)はゐまい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...紅裙(こうくん)さ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...給仕の紅裙が飯田町だろう...
泉鏡花 「薄紅梅」
...紅裙風にひるがへりて...
大町桂月 「足柄の山水」
...數人の歌妓、圓くなり、頬被りし、たすきを掛け、紅裙をあらはし、ざるをさげて、靜に踊りながらめぐる...
大町桂月 「十和田湖」
...その女は年の比(ころ)十七八の紅裙翠袖(こうくんすいしゅう)の美人で...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...緇衣(しい)と紅裙(こうくん)とは京都の活ける寶物である...
永井荷風 「十年振」
...東山鴨水の佳景にして若し綺羅紅裙の色彩を斷つたならば...
永井荷風 「十年振」
...櫻花丹楓に映ずる銀釵(ぎんさい)紅裙の美とは京都に來つて初めて覓め得べき日本固有なる感覺の美の極致である――即秀麗なる國土山川の美と民族傳來の生活との美妙神祕なる藝術的調和である...
永井荷風 「十年振」
...三年を出でずして或会社のこれを買ひ取りて倶楽部(クラブ)とやらになせしより木母寺の境内再び紅裙(こうくん)のひらめくを見ず...
永井荷風 「桑中喜語」
......
永井荷風 「向嶋」
...紅裙(こうくん)六幅の霞怪しまず...
中里介山 「大菩薩峠」
...緋衣、紅裙、青衣、白衣、緇衣、黄巾、青踏、赤前垂れ、白湯文字等、服粧で職業や階級を呼ぶ事多く、明治十年前後和歌山に奧縞ちう淫賣女が多かつた...
南方熊楠 「女順禮」
...彼女らの紅裙翠袖(こうくんすいしゅう)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
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