...菊は一番奥のがうす紅(べに)...
芥川龍之介 「舞踏会」
...軽焼の袋もこれに因(ちな)んで木兎や達磨の紅摺であったが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...紅(くれない)の一いろだ」私はハットそこに気がついた...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...――黄金色の稲田と真紅の苹果(りんご)に四年連続の豊作を迎えようとしています...
太宰治 「善蔵を思う」
...その上に紅鶴らしいものを形取った木組が打ち棄てられてあり...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...鞄(かばん)の底からブルヴェン製の口紅を見つけ出した...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...平安神宮の紅枝垂(べにしだれ)の美しさがこんなにしみじみと眺(なが)められたことはなく...
谷崎潤一郎 「細雪」
...蘇枋染(すおうぞめ)で本紅染(ほんもみぞめ)を模(も)する法...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...唇にも紅い血の色がなかった...
徳田秋声 「足迹」
...条(すじ)をなさぬ紅(くれない)や紫の電光(いなずま)が時々ぱっぱっと天の半壁(はんぺき)を輝(てら)して閃(ひら)めく...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...余等は導かれて紅葉館の旗を艫(とも)に立てた小舟に乘つた...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...股のところまで下っている真紅(しんく)のチョッキを着...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...只見二猩紅亂點一...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...皆紅矢の命令(いいつけ)を守って他(た)の鳥獣(けもの)には眼もくれずに...
夢野久作 「白髪小僧」
...鰐怒る上には紅の花鬘椰子酒を飲む...
横光利一 「欧洲紀行」
...まだ西洋を見なかったころの印度洋や紅海あたりの船中の食卓を思い...
横光利一 「旅愁」
...紅葉山から流れて来る清水をたたえて...
吉川英治 「大岡越前」
...彼は紅海中ほどのヂッダまで進出したのであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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