...約言すれば藝術家の第一の努力は對象――物...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...他の所有を悦ぶことによつて自己も亦その所有に與かるが如きもの――約言すれば個體的局限を超えたる超個體的の自我が含まれてゐないか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...約言すれば、奉仕の内面的根據は常に對象に對する我等の「愛」でなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...約言すれば自らその「師」を擇んで...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...瞑想の生活――約言すれば思想の空しきを説いて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...約言すればドン・ホアンの生涯は異教の良心を以つてロマンテイシズムの夢を追ふ生涯である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...約言すれば、自由が開放した其勢力が自由の危険なる結果を防止してゐるのである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...厭世論者の云ふ所を約言すれば...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...約言すれば、節慾である、生活に即して具体的にいへば、酒は一日一合、一度に三合以上、一日に五合以上は飲まないこと、酒は啜るべく味ふべく、呷らないこと、微酔以上を求めないこと...
種田山頭火 「一草庵日記」
...約言すれば物理学その他物理的科学の系統はユニークであるや否やということである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...約言すれば理においては...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...約言すれば水野は外交的大規模よりして...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...元来彼女は、幸福なるために天賦の才をもっていて、大食であり、怠惰であり、淫蕩(いんとう)であり、クリストフをいやがらせまた面白がらせる無邪気な利己心をそなえていたし、約言すれば、友だちにたいしてではないが、仕合せにもそれをもってる本人にたいして人生を愉快ならしむるところの、ほとんどあらゆる悪徳をもっていたし――(それになお、幸福な顔つきをしていたが、この幸福な顔つきは、少なくともそれがきれいである以上は、すべて近寄る人たちの上に幸福を光被するものである)――かくて生存に満足すべき多くの理由がありはしたけれど、しかし満足するだけの知力さえそなえてはいなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...約言すればとかくわれわれの忠告なるものには誠意誠心が欠けがちで...
新渡戸稲造 「自警録」
...すなわち約言すれば熱情を冷静に考えよということになる...
新渡戸稲造 「自警録」
...約言すれば足利時代は京都が日本の唯一の中心となった点において...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...約言すれば時効にかかるほど久しく放棄した財産なのである...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...約言すれば、艶麗の中(うち)にどっか寂しい所のあるのが、ツルゲーネフの詩想である...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
便利!手書き漢字入力検索