...父の仕事がなくなってから、家族で糊口を凌ぎ続けている...
...失業中の友人が、アルバイトで糊口を凌いでいる...
...給料が低いので、月々の支払いがやっとで糊口を凌いでいる...
...生活費がかさんできて、糊口を凌ぐのが大変だ...
...不景気で多くの人々が糊口を凌ぐのも大変な状況だ...
...そこへ小雑誌(しょうざっし)の原稿料は六十銭を上下(じょうげ)しているんですから……」保吉はたちまち熱心にいかに売文に糊口(ここう)することの困難であるかを弁(べん)じ出した...
芥川龍之介 「十円札」
...椿岳の画料椿岳は画を売って糊口したのではなかった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...諸君が糊口に窮しておられることを役人の言に偽られていたとはいえ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...どうにかその日の糊口(くちすぎ)が出来るやうになつた...
薄田泣菫 「茶話」
...日々僅かな布施(ふせ)を得て糊口(ここう)を凌(しの)いでいたらしかったが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...わたくしは夙(はや)くから文学は糊口(ここう)の道でもなければ...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...といふのは今木君は酷く生徒に苛められる仲間なので免職になつたら明日から糊口にも窮するやうな肩身の狹い人間だからだ...
長塚節 「教師」
...私が中學にはひる年頃に成つた頃はもう私の一家は糊口することだけが苦痛でありました...
長塚節 「教師」
...それで糊口(ここう)のための奔走はもちろんの事...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...奥方は賃仕事をして糊口(ここう)をしのいだ...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...門付をして糊口している...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...糊口に窮して米一斗と替え...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...女監取締りの如きも大概は看守の寡婦(かふ)などが糊口(ここう)の勤めとなせるなりき...
福田英子 「妾の半生涯」
...私は退官して糊口(ここう)を凌(しの)いでいるから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...飼い主の糊口(ここう)のために舞い踊りその留守中に煮焚きの世話をし...
南方熊楠 「十二支考」
...それを続けて行くために窮乏の暮しに堪えていた」それが遂に「堪え切れなくなって第一線を離れ糊口の業をするように」なった...
三好十郎 「俳優への手紙」
...笛を吹いて糊口(くち)すぎをいたしておるというので思いついたことだが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...病人に灸点(きゅうてん)をして困らぬながら糊口(くちすぎ)の生業(なりわい)もし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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