...その国の消長した歴史を精細に学ぶことが出来て...
大隈重信 「文明史の教訓」
...フリオ・ベナビデスの性格経歴というものを一応精細に洗ってみたのでして...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...この最後の段階に入ってはじめて精細に読んだので...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...特に社会科学(Moral Science 乃至 Social Science と呼ばれた)の方法を精細に論じたJ・S・ミルの労作も...
戸坂潤 「科学論」
...たとえカントの一般的考え方にとってこの問題が重大であるにしても之を時間空間の問題に於てのように精細に取り扱う理由は見出せないと思うものである...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...単に物理的・化学的・与件――自然現象一般――をどのように精細にした処で生物学のこの与件・このテーマ・は出て来ない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...」ゴンクウルはなほ章を新(あらた)にして「子宝合(こだからあわせ)」の如き錦絵によりて日本の婦女の小児(しょうに)を背負ひあるひは抱きあるひは乳を呑ませあるひは小便さするさまに至るまで精細にまた物珍し気にこれを記述したり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...篇中の人物の性格と情緒とが余す所なく精細に叙述せられてゐるのみならず...
永井荷風 「里の今昔」
...なにもそんなに精細に緻細に寫す必要はあるまいとおもふ...
夏目漱石 「「自然を寫す文章」」
...精細に写し出す事が巧者にかつ迅速(じんそく)にできる事だと信じます...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...塔中四辺の風致景物を今少し精細に写す方が読者に塔その物を紹介してその地を踏ましむる思いを自然に引き起させる上において必要な条件とは気がついているが...
夏目漱石 「倫敦塔」
...えさりうすの「解剖学」に精細に記述されている...
久生十蘭 「玉取物語」
...現場に当って精細に調査いたしますと...
久生十蘭 「魔都」
...デュパンはなにからなにまで、被害者の死体をも、精細に調べた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...むしろ精細に過ぎるほどであったので...
穂積陳重 「法窓夜話」
...また簡短なる語を用うれば叙事形容を精細になし得べき利あり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...ひとつの現象がそのもとに現はれるあらゆる条件を精細に調べ...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...理論的にいかに精細に思惟されようとも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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