...和歌の方は月とか雪とか花とかいういわゆる季のもののうちでも重大なものだけは無暗(むやみ)に精細に分類されて...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...至急に調査が精細に行きわたって右の人名録は出来上がるわけでありますが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...フリオ・ベナビデスの性格経歴というものを一応精細に洗ってみたのでして...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...試みにたったひとこまの皮膜に写った形像を精細に言葉で記載しようとしてもおそらく千万言を費やしてもなおすべてを尽くすことは不可能であろう...
寺田寅彦 「ニュース映画と新聞記事」
...即ち実在に対する概念の対応が具体的になり精細になればなる程...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...各品(かくひん)につき精細にその画様と色彩とを説明せり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...」ゴンクウルはなほ章を新(あらた)にして「子宝合(こだからあわせ)」の如き錦絵によりて日本の婦女の小児(しょうに)を背負ひあるひは抱きあるひは乳を呑ませあるひは小便さするさまに至るまで精細にまた物珍し気にこれを記述したり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...原子構造内の電子の動きを精細に探究し...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...塔中四辺の風致景物を今少し精細に写す方が読者に塔その物を紹介してその地を踏ましむる思いを自然に引き起させる上において必要な条件とは気がついているが...
夏目漱石 「倫敦塔」
...しかしながら立入つて精細に觀察すればこの解釋は誤つてゐる...
波多野精一 「時と永遠」
...手廻しよく大いに怪しいその次第をもう少し精細に述べて見ように...
久生十蘭 「魔都」
...私はここで出来るだけ精細に描き上げて見ようと思いますが...
久生十蘭 「魔都」
...その身分役名を精細に分(わか)てば百余級の多きに至れども...
福沢諭吉 「旧藩情」
...こうして精細に形態上の観察を行いかつそれを記録するようにするがよい...
牧野富太郎 「植物記」
...少くともこの三体における句法の変化を精細に知らざれば俳句の堂に上りたりといふを得ず...
正岡子規 「俳諧大要」
...ひとつの現象がそのもとに現はれるあらゆる条件を精細に調べ...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...――永年精細に人間の問題を研究した結果は著者にかく主張する權利を十分に與へる...
三木清 「歴史哲學」
...しかしこれは古い写本の字数を精細に研究すれば直ちにわかることであり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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