...粛然として襟を正させるようだ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...死は人をして粛然として襟を正さしむるもの也...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...夫人は粛然として見送りながら...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...天平期の完成に伴う諸弊害を一掃せられた英邁(えいまい)な桓武天皇の平安遷都前後にあたってもう一度人心は粛然として真剣の気を取りもどした...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...更に彼の粛然として壮烈な戦歿が伝へられた...
辰野隆 「旧友の死」
...身心粛然として勉強する...
種田山頭火 「一草庵日記」
...色と音と薫香(くんかう)との感激をもて一糸を乱さず織りなされた錦襴(きんらん)の帷(とばり)の粛然として垂れたるが如くなれと心に念じた...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...粛然としてきいた...
蜷川新 「天皇」
...このように……」粛然として...
野村胡堂 「胡堂百話」
...粛然として静まり返って居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五つ衣(ぎぬ)を剥(は)ぎ、金冠をもぎとった、爵位も金権も何もない裸体になっても、離れぬ美と才と、彼女の持つものだけをもって、粛然としている...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...眼を伏せて粛然としていたが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...粛然としてしまった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...青年 ……(受取ったハガキの表をジッと見、やがて裏を返して見詰め、粛然として読む...
三好十郎 「おりき」
...」「わたくし共は粛然として先生に拝辞した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...某氏は粛然としていた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...運の悪い娘(こ)でしょう」粛然として...
吉川英治 「治郎吉格子」
...粛然としていた中に...
吉川英治 「親鸞」
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