...二十二日午後二時殯儀館を出た葬列はおよそ六千人の青年男女が粛々として万国公墓に向った...
内山完造 「魯迅さん」
...粛々と声もなく通りすぎていった...
海野十三 「空襲警報」
...いっせいに、真にいっせいに、いままで形相ものすごく、模型船をかじっていた虎鮫どもは、かじるのをやめて、さっと身を引き、粛々として、またスタート・ラインに鼻をならべて引返してくるのであった...
海野十三 「軍用鮫」
...粛々と群聚はすゝむ初詣(はつもうで)清浄(しょうじょう)の空や一羽の寒鴉(かんがらす)一月二日 武蔵野探勝会...
高浜虚子 「五百五十句」
...粛々として坂道を登り...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...黙々として、粛々として、一切が調節された幸福でなければならない...
種田山頭火 「旅日記」
...それでなければ統制的官衙の石段を粛々として降って来る「声」かなのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...水も洩らさぬように粛々と練って行く...
中里介山 「大菩薩峠」
...戦地に向う野戦砲兵の一隊が粛々と進んで来るのを見て足を留めた...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...いわんや自然は粛々としていきている...
中村清太郎 「山岳浄土」
...太古のような陰闇たる闇の中を粛々と進んで行く...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ところどころに水溜りのある暗道(ポテルン)を粛々と歩いて行った...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...株価が五、六ポイント下がったら、粛々と買うぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...粛々と整然と進んだので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...粛々と山の隠し道へすすんで行く...
吉川英治 「三国志」
...二絢爛たる軍容粛々とあたりを払って...
吉川英治 「三国志」
...粛々と、城門へ練ってゆく鉄甲の列のなかに、わが良人(つま)やあるとさがし廻る眼...
吉川英治 「新書太閤記」
...先鋒は、粛々と、播州加須屋へ入っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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