...粘り気(け)の強い...
有島武郎 「或る女」
...ぬれた金物がべたべたと糊(のり)のように指先に粘りつく事は珍しくない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...四ツの髯の粘り加減は...
泉鏡花 「婦系図」
...糸の両端をよく粘りつかせる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...この人がまた粘り屋で毎日十一時すぎまで店に頑張っている...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...執拗く下駄の歯に粘り着いて歩くのも相応に骨だが...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...こんな日の間にも粘りのない生一本な男の心の調子と...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...少しの粘りと臭気のある繊維が...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...粘りっこい笑い方をしている...
豊島与志雄 「春」
...彼の粘りは図に当たって奇跡を起こした...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...非常に粘りづよい声で言った...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...雄々しく辛苦を凌ぐ粘りと勇気がもてたのでした...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...それから一時期、沈み切らないで、今漸々(ようよう)又自分でもやっと力の出し切れそうに思われる沈潜性が、粘りが、絡みが、生じはじめている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...粘り附き絡み附き放さず...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...粘りづよく強引に...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...それに比べると粘りが多いか...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...粘り強い者だけが...
吉川英治 「魚紋」
...決戦は首府から数レガの平野に於て終日粘り強く行われたが...
和辻哲郎 「鎖国」
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