...彼は粗雑な性格だから、人と接するときに気をつけなければならない...
...レストランのサービスが粗雑だったので、がっかりした...
...仕事をするときは、粗雑なミスをしないように細心の注意を払うことが大事だ...
...入社直後の若手社員は、粗雑な言動を注意されることが多い...
...故障が発生した機械を扱うときは、粗雑に扱わないように心がける...
...君は一冊のスケッチ帳(小学校用の粗雑な画学紙を不器用に網糸でつづったそれ)と一本の鉛筆とを...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...海藻をかき集める粗雑な道具である...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...未だ多分に粗雑ではあるが或る一つの推定に到達しました...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...それを粗雑ながらも言葉に移したのであるから...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...これから思うと例えば大雅堂(たいがどう)や高陽(こうよう)などの粗雑なような画が見る人を包み込む魔力を今更のように驚かないではいられない...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...従って浅薄であり粗雑であるということである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...笹村が気遣ったほどには粗雑(がさつ)でもなかった...
徳田秋声 「黴」
...その粗雑な絵と現実との間の差異が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...浮世絵は社会の需用あまりに多くして遂(つい)に粗雑なる商品たるのやむなきに至りしなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...その粗雑なる、豪慢(ごうまん)なる、俗悪なる態度は、ちょうど、娘を芸者にして、愚昧(ぐまい)なる習慣に安んじ、罪悪に沈倫(ちんりん)しながら、しかも穏(おだや)かにその日を送っている貧民窟(ひんみんくつ)へ、正義道徳、自由なぞを商売にとて、売りひろめに来た悪徳新聞の記者先生の顔を見るようだ、と自分は思った...
永井荷風 「曇天」
...ごく粗雑な考え方でありますが...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...以上は加十の粗雑な頭でまとめられた考えだが...
久生十蘭 「魔都」
...もしくは、日常的に普通な、事物の一般的な外観の比較に由来し、測定と並置によって訂正された、不正確で精密でない基準を用いるとすれば、数学者の第一原理は確実で誤りがないとはいえ、粗雑に過ぎて、その第一原理から通例引き出すような繊細な推論を与えられない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...やや粗雑な広角的な自然美を愛する性情を持つと云う点は私が態々主張する迄もなく一般の事実である...
松永延造 「職工と微笑」
...狩猟種族のあるものが知っている極めて粗雑な不完全な耕作によって得られる生産物は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...*以上は甚だ粗雑な考察ながら...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...もっと従来のような粗雑な史観と...
吉川英治 「随筆 新平家」
...そばで見れば粗雑に裏までくり抜いた空洞の穴に過ぎないのであるが遠のけば遠のくほどその粗雑さが見えなくなり...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
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