例文・使い方一覧でみる「粗笨」の意味

...悪い誤解の一つは江口を粗笨漢（そほんかん）扱いにしている... 悪い誤解の一つは江口を粗笨漢扱いにしているの読み方
芥川龍之介「江口渙氏の事」

...Ｋ君の粗笨なる思索のールの底に... Ｋ君の粗笨なる思索のールの底にの読み方
阿部次郎「三太郎の日記　第一」

...それは粗笨（そほん）な考え方だと思う... それは粗笨な考え方だと思うの読み方
海野十三「蠅」

...僕の感傷性と硯友社とを一緒に考へるなどは頗ぶる粗笨（そほん）な頭だ... 僕の感傷性と硯友社とを一緒に考へるなどは頗ぶる粗笨な頭だの読み方
田山録弥「エンジンの響」

...やゝ粗笨（そほん）で... やゝ粗笨での読み方
田山録弥「小説新論」

...そういう粗笨さを必要とする哲学（？）があるからなのだ... そういう粗笨さを必要とする哲学があるからなのだの読み方
戸坂潤「現代日本の思想対立」

...今に至るまで依然として蒙昧粗笨（まうまいそほん）の域を脱せざるなり... 今に至るまで依然として蒙昧粗笨の域を脱せざるなりの読み方
ドストエウスキー　Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳「鰐」

...彼は愚かな偽君子であるとともにまた粗笨（そほん）な人物であって... 彼は愚かな偽君子であるとともにまた粗笨な人物であっての読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...證明そのものは甚しく粗笨である... 證明そのものは甚しく粗笨であるの読み方
波多野精一「時と永遠」

...粗笨な公式で事実を無理矢理に規定してしまひ... 粗笨な公式で事実を無理矢理に規定してしまひの読み方
平林初之輔「諸家の芸術価値理論の批判」

...そこには必要欠くべからざる分析が省略されて、自然力と社会との間に、粗笨な、不精密な、直接な方程式が設けられてゐる...
平林初之輔「文学方法論」

...これは極粗笨（そほん）な... これは極粗笨なの読み方
エドガア・アルラン・ポオ　Edgar Allan Poe 森林太郎訳「病院横町の殺人犯」

...『虚栗』の如く粗笨（そほん）ならず... 『虚栗』の如く粗笨ならずの読み方
正岡子規「古池の句の弁」

...ウェルゲランの作は粗笨蕪雜で... ウェルゲランの作は粗笨蕪雜での読み方
宮原晃一郎「スカンヂナヴィア文學概觀」

...大変粗笨（そほん）でした... 大変粗笨でしたの読み方
宮本百合子「獄中への手紙」

...精（くわ）しい人智も自然の叡智（えいち）の前にはなお粗笨（そほん）だと見える... 精しい人智も自然の叡智の前にはなお粗笨だと見えるの読み方
柳宗悦「苗代川の黒物」

...しばしばこれへ渡って日を過し夜を明かすことになればそんな粗笨（そほん）な形容では自他を分つことができなくなる道理である...
柳田國男「地名の研究」

...吾々みたいな粗笨（あら）っぽい頭では... 吾々みたいな粗笨っぽい頭ではの読み方
夢野久作「爆弾太平記」

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