...そして飽くことを知らぬ黄金の欲望並びに最も粗野な罪悪の数々がとって代った...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...実にお粗末な小室だった...
海野十三 「深夜の市長」
...つい粗相(そそう)をしました...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それを取まいて三四脚の粗末な椅子(いす)が置かれてあつた...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...普通の氷に近い粗氷になるのであろう...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...僕のような狎客(こうかく)になると苦沙弥(くしゃみ)はとかく粗略にしたがっていかん...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...身扮(みなり)の粗末なのに似ず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...粗率(ぞんざい)に言置いて行って了った...
二葉亭四迷 「平凡」
...三日目に僅かな粗食と果物類を主にとり...
古川緑波 「駄パンその他」
...もちろんその話がいかに粗末なものであったとしても...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...夥(おびただ)しい「下手物」は粗末な場合でも...
柳宗悦 「工藝の道」
...なにか粗相でも致しましたんですか」「猿芝居はよせ...
山本周五郎 「新潮記」
...舞台はすべて芝居がかりで粗末ながら大道具は金襖や夜桜などの書割...
山本笑月 「明治世相百話」
...或家のサロン女は在る限り粗(あら)けづりの明治の女ばかり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...蔭(かげ)になつた所は粗悪な洋紙(やうし)を撒(ま)きちらしたやうに鈍(にぶ)く艶(つや)を消してゐる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...いささか粗肴(そこう)と粗酒を献じたく...
吉川英治 「三国志」
...同一の事情の下において農業者が粗生生産物の価格を引上げ得たと同一の理由で...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...勿論(もちろん)爭はれぬ粗野な風情(ふぜい)は附纒うて居るものゝ...
若山牧水 「姉妹」
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