...above all ――テムズを撫でる粉炭の風...
谷譲次 「踊る地平線」
...粉炭の濃霧を通して...
谷譲次 「踊る地平線」
...鳴きやめるより去つた夕蝉・降つたり照つたりちよろ/\するとかげの子・まづしい火をふく粉炭がはねた・それはそれとして火を焚きつける戯作三首(或る友に)・風鈴の音のよろしさや訪ねてくれるといふ・風鈴のしきりに鳴るよ訪ねてくれる日の・訪ねてくれて青紫蘇の香や飲ましてくれる八月三日けさは早かつた...
種田山頭火 「行乞記」
...藁屑の交つた粉炭の燻りは蒲團の裾から少し煙を立てる...
長塚節 「開業醫」
...それで粉炭がどれだけ有つたといふと俵の底が隱れるだけであつた...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...粉炭は朝長火鉢に入れて...
羽仁もと子 「女中訓」
...私は粉炭(こなずみ)を火鉢の中に敷いて...
林芙美子 「新版 放浪記」
...彼らは粉炭を呼吸するのだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...粉炭を使用するので...
久生十蘭 「海豹島」
...燃料用に貰った粉炭が...
火野葦平 「花と龍」
......
前田普羅 「普羅句集」
...これに煙草入(たばこいれ)や火口(ほくち)の粉炭入(こなずみいれ)など一式揃っているものでありますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...火鉢に粉炭を入れ...
山本周五郎 「青べか物語」
...濡れた粉炭の堆積をドッサリと投掛けて...
夢野久作 「斜坑」
...瀬戸火鉢の粉炭(こなずみ)...
吉川英治 「随筆 新平家」
...鼻の穴から肺の中まで粉炭で黒くしたり...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...暗い上にも更に粉炭の闇が濛々と厚くなった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...六から喫煙癖にそまっていた)顔じゅうにたかッている粉炭へチリッと燃えつきそうになる...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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