...良米を買うために、近所の米屋さんに行ってきました...
...町というのが多くは漁師の家で、その外には、数年前からジュラルミン工場が建てられたので、その職工達の家と、それ等の人々のために存在しているような感のあるお湯や、郵便局、荒物屋(あらものや)、味噌(みそ)醤油(しょうゆ)酒(さけ)を売る店、米屋などが、一軒ずつ細々と暮しを立てているだけだった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...どこの米屋に行つてもあります...
千家元麿 「自分は見た」
...いまは精米屋が一ばんです...
太宰治 「冬の花火」
...米屋や日用品店なぞと違って...
種田山頭火 「白い路」
...町の米屋の――」「竹永愛子?」鷲尾は一寸(ちょっと)憶(おも)い出せなかったが...
徳永直 「冬枯れ」
...米屋酒屋薪屋皆然らざるはなし...
永井荷風 「書かでもの記」
...但し米屋酒屋の勘定を支払わないのが志士(しし)義人(ぎじん)の特権だとすれば問題は別である...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...横山町の米屋――といっても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――って」若者の一人は米屋の丁稚(でっち)でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...米屋では神田でも屈指と言われた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先刻庵室で挨拶した米屋の兼松が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――米屋の越後屋(ゑちごや)兼松が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...有徳の米屋でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その伊之助といふのは?」「米屋の息子で――でも二人の仲は誰知らぬ者はありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いゝか――こゝは下つ引に頼んでいゝ」「親分は?」「馬道の米屋へ行くよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...米屋からは米がはこばれ...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...「訊きたいこととは?更(あらた)まって――そなたと、わしの間で――」広海屋は、持ち合せた盃を献(さ)そうとしたが、長崎屋は、それを、押しのけるようにして、「いや、まず、お預けにいたそう――実はそこどころではなく、わしの店でも騒いでいるので――」と、いって、屹(き)ッと、相手をみつめて、「こんな場所で、どうかと思うが、いそぐゆえ、伺いますが、こなたの上方(かみがた)の持米が船積みされ、今ごろは、もう、伊豆(いず)の岬にも、さしかかっているであろう――とのこと、実証でありますかな?」「おお、おお、そのはなしでしたか!」と、広海屋はさも、つまらないことのように、軽くうけて、「いかにも、さるお方のおすすめで、江戸はかように、米穀払底、今にも、米屋こわしでも、はじまるばかりになっている折柄、そういっては何だが、裕福な、物穀(ぶっこく)商人、さては、扶持(ふち)取り禄(ろく)高とりのお武家衆のみが、遊蕩(ゆうとう)の、遊楽のと、のんきでいるのは、天地に済まないこと――広海屋は、幸い、豊作の上方、西国に、たんまり米を持っているとのことゆえ、この場合、思い切って、持米を東にまわし、損を覚悟で売ったら、江戸の人々への恩返しになろう――第一、その方は、西の果てに生れ、江戸で商人の仲間にはいっていること、こんなときこそ、――一肌ぬがねばすむまいが、――そんな風に申されたので、のッぴきならず、大損を見こしての回漕――いや、もう、長崎屋さん、お互のことだが、他国者(よそもの)はつろうござんすな」ひどく、気軽に、しかも、不平たらだらのように、広海屋はいって、吸いつけた莨(たばこ)を、輪に吹いた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...うまい物へ入れたものだな』『中洲(なかす)の米屋の隠居所へ押込に入って...
吉川英治 「魚紋」
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