...両側を(かなめ)かなにかの生籬にしてあるのはいゝとして...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...逆樣(さかさま)に手をうつて青々とした神籬(ひもろぎ)を作り成してその中に隱れてお鎭まりになりました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...』疎籬をかこひて...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...籬(まがき)を結い直す...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...まさか仏籬(ぶつり)祖室の扉の奥にはいろうとは...
太宰治 「春の盗賊」
...十一娘は東籬(とうり)の下にかまえた席によっかかっていた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「封三娘」
...どこかその辺の籬(まがき)の内に...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...さもなければよその家の籬(まがき)を越して(この町には塀がわりの籬が...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...籬(まがき)のほとりに微笑(ほほえ)んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...生籬や木立の多い道を...
豊島与志雄 「波多野邸」
...代(よ)が崎(さき)を過ぎて塩竈の杉の稍が遙かに見えて籬が島が舳にあらはれた時には船体の動搖は止んだ...
長塚節 「旅の日記」
...幽庁彷彿占二山棲一白水青巒繞二屋西一籬破頻来隣舎犬 竹深遥聴別村鶏 詩留二残日一催二吟歩一酒送二流年一落二酔題一偶向二前川一捕二尺鯉一喜呼二鱠手一面前批嫌日々話二桑麻一野性原非二文献家一暑服五銖無二越一酒肴一種有二胡瓜一田翁患レ鼠引二沙狗一渓叟収レ魚養二水鴉一此地応須レ置二吾輩一簿書叢裡淡生涯かくの如きは運甓居に於ける...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...丁子屋の菊籬(きくがき)の豪勢さに比べて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まるでその生籬自身が呼吸でもしてゐるやうに...
堀辰雄 「巣立ち」
...草枯れの籬(まがき)に残る撫子を別れし秋の形見とぞ見るこの花は比較にならないものとあなた様のお目には見えるでございましょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...籬(まがき)の隙間より洩れ来るは色白く...
夢野久作 「白くれない」
...籬落(りらく)として...
吉川英治 「三国志」
...以前の瑞籬(みずがき)は...
吉川英治 「源頼朝」
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