...冬籠りに囲炉裡(いろり)の煙で痛めたらしかった...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...路傍、屋前を流るゝ小川に、女多く菜を洗ふは、冬籠りの用意に、心は同じきにや...
大町桂月 「碓氷峠」
...また将軍家の御健康もすぐれ給はずとかくおひき籠りがちだつたものでございますから...
太宰治 「右大臣実朝」
...稲の葉に置いてる露の香りが空気に籠り...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...土蔵の二階などに籠りがちな生活が...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...白骨の温泉で冬籠りをなさるというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...なおこの冬籠り連も...
中里介山 「大菩薩峠」
...女は人無きところに籠り...
中里介山 「大菩薩峠」
...貴い自分達の冬籠りの食物を頒けてやつたことを腹立たしく思出した...
中島敦 「狐憑」
...拙僧湯殿山に籠り...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...石原の利助はしばらく小さくなって引籠りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三輪の萬七は二た月ばかり風邪で引籠り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの女を男に仕立てゝ山籠りをさせようといふことになつてゐるんだな...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...翌日から一室に閉じ籠り...
正岡容 「小説 圓朝」
...家にのみ籠り居しが...
森鴎外 「舞姫」
...すなわち冬籠りする門の戸を押し開いて...
柳田国男 「雪国の春」
...その間どこへも出かけず引籠りがちだったもの寂しさの...
横光利一 「旅愁」
...この海峡に近いところで五カ月の間冬籠りした...
和辻哲郎 「鎖国」
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