...ホームズの簡明な文字とは似も似つかず...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...それは短い簡明なものであった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...情緒や感動や思想――而も直截簡明なそれらである...
豊島与志雄 「文学以前」
...叙述を簡明ならしめるために...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それから簡明な落ち着いた声で言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...然し新聞で君に面白い活動が出来るかね」「出来(でき)る積(つもり)だ」と平岡は簡明な挨拶をした...
夏目漱石 「それから」
...どうかしてこの込み入った画の配合や人間の立ち廻りを鷲抓(わしづか)みに引っくるめてその特色を最も簡明な形式で頭へ入れたいについてはすでに幼稚な頭の中に幾分でも髣髴(ほうふつ)できる倫理上の二大性質――善か悪かを取(と)りきめてこの錯雑(さくざつ)した光景を締(し)め括(くく)りたい希望からこういう質問をかけるものと思われます...
夏目漱石 「中味と形式」
...最も簡明な経験にも反しているということを...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...常々生活線上の雲上にこれを求める質でありますから生活そのものに於ては最も簡明なる思ひなきものゝみを望みます...
牧野信一 「附「歌へる日まで」」
...ほぼ前述の如きいとも簡明なる女性観を持つてゐた...
牧野信一 「変装綺譚」
...要するに作品のおもしろさなどゝいふものは至極簡明なものに違ひなく...
牧野信一 「浪曼的時評」
...謹んで広く世間に告げる牧野植物混混録右の混混録は著者多年蘊蓄せる植物の知識と、著者の新研究に依て得た知識とを綜合しあたかも泉の混混として湧き出ずるが如く、平易なる文章、簡明なる文章、趣味饒(おお)き文章を以て綴り、且つ図を入れ、以て博く世に紹介せんとする著者の個人雑誌である...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...簡明な樹幹ばかり眺めていたところへ...
宮本百合子 「九州の東海岸」
...簡明なる美は非常な洞察...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...官能において簡明な美が...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これ以上真理を知る上に直接な簡明な道はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...答えは簡明なのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...これはその内容の直截(ちょくせつ)簡明な点において非常に気持ちの好いものである...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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