...月代(さかやき)は簑(みの)のやうにのび面(つら)は狐のやうに痩(やせ)たり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...簑虫はひもじいものが食にありついたやうに...
薄田泣菫 「独楽園」
...浜までは海女(あま)も簑(みの)きる時雨(しぐれ)かなという一句だったのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...「簑(みの)と傘とがもの語り行く」道のほとりに...
辰野隆 「雨の日」
...腰簑(こしみの)をつけた二人の奴隷が休んでおりました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...・南天の花へは蜂がきてこぼす・前田も植ゑて涼しい風炎天の鶏を売りあるく・田植べんとうはみんないつしよに草の上でカフヱーもクローバーもさびれた蓄音器の唄・雑草しづかにしててふてふくればそよぐ・ちぎられてもやたらに伸びる草の穂となつた改作附加笠きて簑きてさびしや田植唄はなく六月廿六日いつからとなく...
種田山頭火 「行乞記」
...・朝焼あほげばぶらさがつてきた簑虫・草の青さに青い蛙がひつそり庵にも赤い花が咲いてゐる――と誰かゞいつた...
種田山頭火 「行乞記」
...この大學生は簑村文學士に私淑してゐる男であつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...「今僕の眼の前の紅葉の枝に簑虫が一匹いる...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...ただ簑虫とちがうのは...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...簑笠(みのかさ)の田植は骨でも...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...竹はまた「暮春には春服已に成る」と云った様に譬(たと)え様もない鮮(あざ)やかな明るい緑の簑(みの)をふっさりとかぶって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...兼て子規氏から聞いていた蕉門の猿簑(さるみの)集が句柄が最もよいという事を思い出して...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...明治四十四年九月二十三日簑笠(みのがさ)をつけた本陣に船頭をたのんでひどい吹きぶりのなかを島へわたった...
中勘助 「島守」
...簑助の曰く、今夜は頭四百は正味の客だ、と...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...簑の裾(すそ)を浸し...
本庄陸男 「石狩川」
...高倉は荷をおろして簑(みの)を取りだした...
本庄陸男 「石狩川」
...簑田平七正元(みのたへいしちまさもと)...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
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