...簑(みの)を着れば景色になるのに...
泉鏡花 「薄紅梅」
...簑(みの)を絞って棄てました...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...簑笠をつけた被害民の群が見えだした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...むかし、俳人山口素堂は、「簑虫...
薄田泣菫 「独楽園」
...猿簑は、凡兆(ぼんちょう)のひとり舞台だなんていう人さえあるくらいだが、まさか、それほどでもあるまいけれど、猿簑に於いては凡兆の佳句が二つ三つ在るという事だけは、たしかなようである...
太宰治 「天狗」
...その人の門下のやうになつてゐる簑村文學士が代選したのだといふ事がこの男を通じて分つた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...この大學生は簑村文學士に私淑してゐる男であつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...その内に簑村の夫人が歸つて來た...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...それが昨日のあの把柄のついた簑虫であった...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...草取る人の簑笠(みのかさ)が黄色い点を打っている...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...(明治四十二年 六月十五日)田圃の簑笠朝から驟雨性(しゅううせい)の雨がざあと降って来たり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...さうだそれで反齒な男だといふと「アノ博勞さんが何時か途中から雨に逢うたと申しまして簑を頭からかぶつて參つたことがございます...
長塚節 「佐渡が島」
...簑助が来たが此ういふ手合は...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...簑助も抵抗しろとあったので心配してたが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...簑助がつけて呉れた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...御念の入つた事には紺の仕事股引をはき簑を着...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...鴨居にぶらぶら下つてゐる簑蟲を眺めたり...
横光利一 「榛名」
...頭巾(ずきん)や簑笠(みのかさ)に身をつつみ...
吉川英治 「日本名婦伝」
便利!手書き漢字入力検索