...簇々(ぞくぞく)とうす紫の花を綴っていた...
芥川龍之介 「路上」
...中央には黄なる花多く簇(あつ)めて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...馬車は次第に學校の門に簇(むらが)りぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...此の二本の水松はその簇葉(ぞくよう)で...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...穏やかな木の葉簇(はむら)に俄雨(にわかあめ)が降りそゝぐやうな音が彼等の顎から起る位に荒い...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...稍低き處に簇れり...
大町桂月 「沖の小島」
...今言つた妻君の言葉がゆくりなく簇々(むら/\)と自分の胸に思ひ出された...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...松や杉は青々とした葉の下に黄ばんだ古葉(ふるは)を簇々(むらむら)と垂(た)れて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...物理学・物化学・生理学・心理学・等に於ける新しい卓越した理論の簇出である...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...低い四つ目垣には白い草莢竹桃の花の一簇がさいて居る...
長塚節 「開業醫」
...樹木の簇生するもの皆枯朽して道に見る所のものゝ如し...
長塚節 「草津行」
...いろいろ回想の簇(むら)がる中に...
夏目漱石 「思い出す事など」
...そうするとこのノイバラの実が簇成していてそれが営星のようだから...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...良三は紅疹の簇(むらが)り発したのを見て喜に耐へず...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ほとんど一人も残らず簇(むらが)っている...
森鴎外 「山椒大夫」
...白いたつぷりある髯が腮の周囲に簇がつてゐる...
森鴎外 「花子」
...山を下つて薄(すすき)の簇生してゐる細い川堤を通つて行くと...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...ひしと簇(むらが)っている甲冑(かっちゅう)の人影に...
吉川英治 「源頼朝」
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