...しかし事務長にはそんな事をいう権利でもあるかのように葉子は皮肉な竹篦返(しっぺがえ)しもせずに...
有島武郎 「或る女」
...篦棒奴、娘が可愛ければこそ、己れだってこんな仕儀はする...
有島武郎 「かんかん虫」
...あはびを岩より離すには骨製の篦(へら)或は角製の細棒(ほそぼう)抔を使ひし事も有るべけれど...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...篦でつけたような柔かな筋が薄い皮膚を刻んでいた...
豊島与志雄 「人の国」
...篦棒奴(べらぼうめ)! 発破と度胸競べなんざ...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...手拭とか靴篦とかいふ細かなもので正三は鳥渡手間どることがある...
原民喜 「壊滅の序曲」
...あの無益に篦目(へらめ)を入れることや...
柳宗悦 「工藝の道」
...吾々は工人たちが知っている限りの図柄(ずがら)を竹篦(たけべら)に焼附けてもらった...
柳宗悦 「全羅紀行」
...もっとも普通に使われるのは物さしとか篦(へら)の類...
柳田国男 「こども風土記」
...これはあんまり篦棒(べらぼう)な話で...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...今日の如く竹篦(しっぺい)下がりに堕落して行く根本的の原因が...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...エエッ……コンナ篦棒(べらぼう)な……不公平な……...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...篦棒(べらぼう)めえ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...それにしてもコンナまで篦棒(べらぼう)なものであろうとは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...抜ける抜けるとか何とか詰(つま)らねえ声を真夜中出しやがるんで……篦棒(べらぼう)めえ...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...「……何だ……貴様は社会主義者か……」「……篦棒(べらぼう)めえ人道主義者だ……このまんま帰れあ死体遺棄罪じゃあねえか...
夢野久作 「爆弾太平記」
...篦棒(べらぼう)めえ...
夢野久作 「鼻の表現」
...木の篦(へら)でもって...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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