...信乃の家の飼犬が噛み殺した伯母の亀篠(かめざさ)の秘蔵猫に因(ちな)んで橋名を附けられたと作者が考証する簸川(ひかわ)の猫股橋(ねこまたばし)というのが近所であるから...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...あわや大鎌が篠田青年の首に向かってふりおろされるかと見えたとき...
江戸川乱歩 「影男」
...皆はその篠懸の樹の下へ出て行った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...兎に角篠原良平の死と「寄生木」とが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...お篠の死骸を起した時...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...サイゴンに行く篠井春子は...
林芙美子 「浮雲」
...」もし篠崎判事の目的が...
平林初之輔 「予審調書」
...これは篠原子爵の邸なれど...
三宅花圃 「藪の鶯」
...篠町から乗合で来たのか?仇六 誰があ! 半額にまけろといくら掛合うても...
三好十郎 「妻恋行」
...篠巻(しのま)きという管(くだ)に巻いてヨリコを作った...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それまで誰よりも多く篠咲で下船した二十九号の平助などは...
山本周五郎 「青べか物語」
...今年こそもう断じて教授はしない」「できればいいだがねえ」「断じてじゃ」飯篠老人は云った...
山本周五郎 「似而非物語」
...× × ×ここに紹介する博多児(はかたっこ)の標本、篠崎仁三郎君は、博多大浜(おおはま)の魚市場でも随一の大株、湊屋(みなとや)の大将である...
夢野久作 「近世快人伝」
...その後から篠(しの)に掴まって一人の男が...
吉川英治 「剣難女難」
...折れ矢まで拾ッてその矢ジリを生篠(なましの)にスゲ替えて使っていたほどだから...
吉川英治 「私本太平記」
...九死に一生をえてたどりついた篠村八幡の森は...
吉川英治 「私本太平記」
...甲軍もさるもの、「これは――」と、当り難い敵の士気をさとったので、にわかに、彼の鋭鋒(えいほう)を避けて、「――長篠へ...
吉川英治 「新書太閤記」
...手に持っている篠(しの)を鞭(むち)にして...
吉川英治 「宮本武蔵」
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