...白い天井の此処彼処に大きな乳白ガラスの蓋(ふた)が篏(は)め込んであって...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...腹の中では雪子が彼の注文に篏(は)まるような女性であったら貰ってもよいと云う気があるに違いなく...
谷崎潤一郎 「細雪」
...(妙子は事変が始まって人々が指輪を篏(は)めるのを遠慮するようになってから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女の足袋を両手に篏(は)めて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...まるで枷を篏められたやうである...
谷崎潤一郎 「Dream Tales」
...見す/\彼奴の罠に篏(は)まつて溜るものかと云ふ反感が...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...庸三がもっている場合だけの彼女に当て篏(は)まるような種類のものも無くはなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...顔色を見ようと――うまうま篏(はま)った」と...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...其内にあたふたとして出て來て羽織の紐の鐶が容易に篏らないで暇どつてゐる...
長塚節 「記憶のまゝ」
...仮りに神の御旨を人の子の側にも当篏めんか...
中原中也 「地上組織」
...私の眼は几帳面(きちょうめん)に枠(わく)の中に篏(は)められた字画(じかく)を見た...
夏目漱石 「こころ」
...そうしてそれは例外なく世界中の誰にでも当(あ)て篏(はま)って...
夏目漱石 「明暗」
...これにヒヤシンス石(せき)でも象篏してあったら...
久生十蘭 「だいこん」
...土川春彦に当て篏(は)めたところは...
山本周五郎 「季節のない街」
...背中合せに篏めこんであるだけだ...
吉川英治 「折々の記」
...もちろん宋江の首カセは厳重に篏(は)められ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...死刑囚用の重さ二十五斤(きん)の首かせが篏(は)められ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...時々指環を篏(は)めた手が...
蘭郁二郎 「足の裏」
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