...古(いにしへ)の地名(ちめい)に古(いにしへ)の音便(おんびん)によつて當(あ)て篏(は)められた漢字(かんじ)を妄(みだ)りに今(いま)の音(おん)に改讀(かいどく)せしめ...
伊東忠太 「國語尊重」
...右ノ手ニソレヲ篏メヨウトシテイルトコロデアッタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...それに当て篏まる人と云うものは寔(まこと)に暁天の星の如くであるから...
谷崎潤一郎 「客ぎらい」
...年齢の注文にも篏(は)まっているようなものではないか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...………川へ篏(は)まらんようにしなさいや...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そう動いちゃボタンが固くって篏まりゃしない」と云いながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...あれは奥向きの方が役に篏(は)まっているんだから」そう云って...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...日常生活を何かそういった形式に篏(は)めこめるものなら...
徳田秋声 「仮装人物」
...その洋燈は細長い竹の台の上に油壺(あぶらつぼ)を篏(は)め込むように拵(こしら)えたもので...
夏目漱石 「道草」
...梨地(なしじ)の中に篏(は)め込(こ)んだ小さな硯がつやつやと濡(ぬ)れていた...
夏目漱石 「明暗」
...ところどころに爆撃の孔に篏木した生々しいあとがあった...
久生十蘭 「だいこん」
...おぼろかな気配のうちに、さすがに荘厳味(そうごんみ)を感じさせて、高く立っている如来像(にょらいぞう)には見向きもせず、壇下を、手さぐりで、一探り、早くも、台の前かざりの、浮き彫りの、篏め込みの板を、触れて見て、彼は、それが、引戸になっているのを悟った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...青貝の柄の長さ七尺五寸二分ある大身の槍(やり)に熊(くま)の皮の杉なりの鞘(さや)を篏(は)めたのを持たせ...
森鴎外 「栗山大膳」
...ハンドルをコントローラーのノッドへ篏(は)め込む...
山本周五郎 「季節のない街」
...他のかみさんたちの多くにも当て篏(は)まるだろう...
山本周五郎 「季節のない街」
...くもりガラスが篏(は)めてあった...
山本周五郎 「季節のない街」
...向うの壁一パイに篏め込んで在る大鏡に映ったのを見た時にゃ...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...もちろん宋江の首カセは厳重に篏(は)められ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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