...櫓門のついた築泥塀(ついじ)を長々とひきまわし...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...そのうえ石高の坂道は西側の築泥塀の際で急に高くなっているので降りがけには...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...油断とは、高慢な心のゆるみをいうのであろうが、資子にしろ月三匁ずつの傭兵にしろ、高楼も築泥塀も、これなら大丈夫と頼りきっていたのがぬかりだったと嘆じていると、長男の道長は朝餉のあとの一服で、生毛(うぶげ)もとれぬ稚顔(ちがお)の頬に煙草の煙をまつわらせながら、「いまのお話ですが、長者の心、下司知らずとは、なるほどよく言ったもの...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...尼寺の築泥(ついじ)も女院の安主(あんじゅ)も...
久生十蘭 「無月物語」
...くづれた築泥(ついぢ)がちの道などは好きで何度も歩いたが...
堀辰雄 「黒髮山」
...築泥(ついじ)の外を通って南へ急いだ...
森鴎外 「山椒大夫」
...築泥(ついじ)の外を南へ行くのを...
森鴎外 「山椒大夫」
...破れかかった築泥(ついじ)が続いている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...幼いころこういう築泥を見なれていた自分には...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...道の右手には破れかかった築泥(ついじ)があった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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