...さうしてその滑べり方の平滑なることを基礎として「自己肯定」の信仰を築き上げるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...いかなる場合にもぐらつくことのない立派な余裕を築き上げることに尽きるようである...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...生存競争では本当の文明というものは築き上げることが出来ないものであるというようにインド人は考える...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...これと同時に「作用詞」や「方向詞」の基本的用法に就いての知識を一層確實に築き上げる上に役立つものである...
高田力 「ベーシック英語」
...僕は僕の周囲に絢爛なる芸術の天国を築き上げるのだ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...人工で築き上げるのは大変である...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...かなりまで実在の世界に近い映画の世界を築き上げる...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...寧ろ順境に育まれた麒麟兒英一君を更に崇高なる人格に築き上げる素地を造つたものと謂へよう...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...意味の世界を築き上げることが出来るようになる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...友人の上に幻を築き上げる幸福な能力をもっていたのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...手のつけようのない殺人罪を築き上げるつもりでいたのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...後年の偉大なるハイドンを築き上げる素地(そち)を作ったのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...客體の他者性を強化しつつ過去の鞏固なる背景を築き上げる...
波多野精一 「時と永遠」
...所謂「普遍妥當的なる」理論を築き上げる...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...それを築き上げるにはたくさんの特質の出会いが必要である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らは彼らの勢力をもつて築き上げるその大市街が尨大になればなるほど...
横光利一 「静かなる羅列」
...従ってここに真実の僧伽(そうぎゃ)(和合団体)を築き上げることは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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