...さうしてその滑べり方の平滑なることを基礎として「自己肯定」の信仰を築き上げるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...愛の世界を築き上げるということが人間の目的であり文明の目的である...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...これと同時に「作用詞」や「方向詞」の基本的用法に就いての知識を一層確實に築き上げる上に役立つものである...
高田力 「ベーシック英語」
...そして無数のスケツチを築き上げる...
田山録弥 「小説新論」
...映画芸術はほんとうに時と空間をひとまとめにしたいわゆる四次元空間に殿堂を築き上げる建築の芸術であるということが了解されるであろう...
寺田寅彦 「映画芸術」
...かなりまで実在の世界に近い映画の世界を築き上げる...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...寧ろ順境に育まれた麒麟兒英一君を更に崇高なる人格に築き上げる素地を造つたものと謂へよう...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...まず与えられた部署からコツコツと築き上げる事だ!松枝は今湧き上る感激を押えつけ乍ら...
戸田豊子 「鋳物工場」
...交響曲(シンフォニー)を築き上げるがいい...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は自分の夢想を築き上げる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それで充分に壮麗な物理学の殿堂を築き上げる材料として採用することが出来るのである...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...後年の偉大なるハイドンを築き上げる素地(そち)を作ったのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...百代の英雄音楽家としての素地(そち)を築き上げることが出来たのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...シューマンは社会的地位と名声を築き上げる決心をした...
野村胡堂 「楽聖物語」
...自分の地位を築き上げるためには他人を陥入(おとしい)れる位のことは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...客體の他者性を強化しつつ過去の鞏固なる背景を築き上げる...
波多野精一 「時と永遠」
...今までかつて無かった人間像を築き上げるのですが――及びません」そう言って枕もとのノォトを尾田に示すのであった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...いはばこれらの生命諸統一體から出發して歴史を築き上げるところの...
三木清 「歴史哲學」
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