...思想上の――更に嚴密に云へば規範としての民族主義の主張を是認することとは決して同一ではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...個性の自由なる實現に對する他律的規範として民族的特質との一致が要求さるるとき民族主義とは畢竟過去の史實を模倣する要求である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...併(しか)しそれは人間が一生懸命に事を行えば何事にも成功するということを示した一つの模範として...
石原純 「トーマス・エディソン」
...分会の模範としてほめられた事は...
太宰治 「鉄面皮」
...論理的規範としての真理価値からの乖離を意味する論理上の矛盾のことではなくて...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...直観空間は経験に規範として先立つという意味に於てアプリオリでありそれに従って幾何学は経験から独立に妥当するという意味に於てアプリオリなのである...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...米国会図書館を模範として...
中井正一 「国立国会図書館について」
...まづ新しき小説の模範としてはジイド...
永井荷風 「小説作法」
...自分のことが薙刀の師範として子供らの噂にのぼっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...「困難はむしろそれら(希臘の美術や英雄詩)が我々に対してもなほ芸術的享楽を与へ一定の点に於いては、規範として、また到達し得ざる模範として通用することを理解する点に存する...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...これは善行為と云ふべきであらう……ストア哲学を生活上の(芸術上ではなしに……)模範として遵奉してゐる私は...
牧野信一 「変装綺譚」
...我々が他人を模範として自己を教育する道を開いてくれるし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また最も模範として世間に示されるに値する人は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...道場師範としての幹太郎の支配役である...
山本周五郎 「花も刀も」
...師範として呼ぶことになったのだ」「金杉の家のことなら釈明させてもらいたいのです」と...
山本周五郎 「花も刀も」
...一族の師範としてこの山荘に生涯おいでなさろうともお心次第と致すことに約束致そう」「これは千万かたじけない……お...
吉川英治 「剣難女難」
...あれなら御師範として...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこでたとい唐において日本と同じき様式開展が日本よりも早く日本に対する模範として行なわれたとしても...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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