...思想上の――更に嚴密に云へば規範としての民族主義の主張を是認することとは決して同一ではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...個性の自由なる實現に對する他律的規範として民族的特質との一致が要求さるるとき民族主義とは畢竟過去の史實を模倣する要求である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...天子の師範として近代の書聖と仰がれる長三洲(ちょうさんしゅう)先生のよりも...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...国文の摸範として生徒に示すに足るものと鑑定して掲げられたことと思ふ...
丘浅次郎 「落第と退校」
...自分の一挙手一投足は長くこの道の規範として残り...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...人間の生活を統制する規範としての法則(規範法則)も全く生存闘争によって淘汰されて吾々にまで残されたものに外ならない...
戸坂潤 「読書法」
...自分のことが薙刀の師範として子供らの噂にのぼっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...世間に対する模範として見せていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...勤儉尚武の模範として...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...矢張模範として好い事かと思ふ...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...キリストの人品は信(まこと)に世界の師範として仰ぐに足るべきものなることを敢言せんとす...
山路愛山 「英雄論」
...道場師範としての幹太郎の支配役である...
山本周五郎 「花も刀も」
...貴方は無神流の師範として...
山本周五郎 「風流太平記」
...無神流師範としての石黒先生にお会いできるものと信じています」そして...
山本周五郎 「風流太平記」
...一族の師範としてこの山荘に生涯おいでなさろうともお心次第と致すことに約束致そう」「これは千万かたじけない……お...
吉川英治 「剣難女難」
...あれなら御師範として...
吉川英治 「新書太閤記」
...唐の制度は永い間模範として用いられていたが...
和辻哲郎 「孔子」
...すなわち、能観、所観、正観、邪観のごとき経験的な「観」ではなくして、規範としての、当為としての「観」である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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