...雨戸に大きな節穴(ふしあな)があって...
梅崎春生 「風宴」
...蜂矢がその黒箱の板の節穴(ふしあな)に小指を入れてみたときに...
海野十三 「金属人間」
...天井裏の小さな節穴だった...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...あの節穴からカフェ・アルゴンの大将虫尾兵作を狙い射ちにしたのか...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...壁の破れ穴、板戸の節穴...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...天井の節穴からは煤がぶら下つてをり...
薄田泣菫 「質屋の通帳」
...小野さんは節穴を覗く事を怠(おこ)たるようになった...
夏目漱石 「虞美人草」
...何を訊いても夢のようだと申します」「雨戸は?」「一枚外れておりました」「化物もさすがに節穴からは通れなかったでしょう」と平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...塀の節穴を覗いて暮したといふ罰の當つた野郎だ」「で?」平次は靜かに先を促(うなが)します...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...節穴越しに脇差で刺されたのだ――解ったか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お化けの入る節穴もない」平次も少しがつかりした樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大きい隙間も節穴もないとは驚きましたよ」平次がさう言ふのも無理のないことです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...節穴から外へ出して置けば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...板のあい目や節穴から洩(も)れる光線が...
本庄陸男 「石狩川」
...それは一つある節穴が人の眼のやうに見えてそのぐるりの木目が不思議に顔の輪郭を形づくつて居る...
正岡子規 「ラムプの影」
...鍛冶屋の爺さんが天井の節穴から覗いているとは知らずに...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...節穴の中に残して私はションボリ...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...「そのほうどもは盲人か、その眼は節穴か、百姓爺いと長威斎のみわけもつかないのか、もう一度よくわしを見ろ、このわしを」と老人は片手で胸を打った...
山本周五郎 「似而非物語」
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