...仰げば節穴かと思う明(あかり)もなく...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...こんな蒸暑さでも心得は心得で、縁も、戸口も、雨戸はぴったり閉っていましたが、そこは古い農家だけに、節穴だらけ、だから、覗(のぞ)くと、よく見えました...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...斯(こ)うした油断のならぬ節穴(ふしあな)があったことさえ...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...その隙間や節穴から...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...どうかしてあの節穴の映像の様に...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...寝間に忍び込んで床柱の根もとの節穴に指を突き込み...
太宰治 「新釈諸国噺」
...仄暗(ほのぐら)い天井の節穴をみつめながら...
橘外男 「仁王門」
...久七は戸の節穴から身を引いて...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...二十七年の歴史を過去の節穴(ふしあな)から覗(のぞ)いて見ると...
夏目漱石 「虞美人草」
...過去の節穴を塞(ふさ)ぎかけたものは現在に満足する...
夏目漱石 「虞美人草」
...大きい隙間も節穴もないとは驚きましたよ」平次がさう言ふのも無理のないことです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...節穴一つないのは當り前のことですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...節穴から外へ出して置けば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...節穴から覗いてみたが...
林芙美子 「泣虫小僧」
...節穴からの呼び声は火吹竹を口へあてがって喋るごとき...
正岡容 「小説 圓朝」
...それは一つある節穴が人の眼のやうに見えてそのぐるりの木目が不思議に顔の輪郭を形づくつて居る...
正岡子規 「ラムプの影」
...表の雨戸の節穴から見た道路には...
室生犀星 「神のない子」
...節穴の在る枕木と...
夢野久作 「木魂」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??