...斯(こ)うした油断のならぬ節穴(ふしあな)があったことさえ...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...いま、節穴の向うには、最早や動くものとては何もなかった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...再び節穴に目を当てると...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...寝間に忍び込んで床柱の根もとの節穴に指を突き込み...
太宰治 「新釈諸国噺」
...宛も節穴からでも覗くようにして見守っていた...
豊島与志雄 「電車停留場」
...半ば開き残されてる戸の節穴を探しあてて...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...私は小さくなつて机にあいてる節穴ばかりのぞいてゐた...
中勘助 「銀の匙」
...板塀の節穴から中を覗(のぞ)きます...
中里介山 「大菩薩峠」
...所々に節穴さえ開いております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...傅次郎が節穴から中の樣子を覗いてるところを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見たところ節穴らしいのは一つもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...節穴一つないのは當り前のことですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...板のあい目や節穴から洩(も)れる光線が...
本庄陸男 「石狩川」
...もっともたゞ節穴〔よ〕りは...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
...節穴の中に残して私はションボリ...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...節穴から直角の裏町の通りがずつと見渡され...
室生犀星 「神のない子」
...夥しい節穴から流れ込む朝の光りに薄明るくなっている奥座敷に来てみると...
夢野久作 「巡査辞職」
...節穴(ふしあな)どころの沙汰(さた)じゃアない...
吉川英治 「神州天馬侠」
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