...こうして節々おいでなさるんです...
泉鏡花 「婦系図」
...ここに始めて精神の興奮絶頂に達し猛然たる勇気は四肢(しし)の節々(ふしぶし)に振動した...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...がツかり延ばしたからだの熱に痛む節々から...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...身体の節々が抜けて行く様な...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...その明くる日あたりから方々の節々が痛く...
谷崎潤一郎 「細雪」
...体の節々を揉んで...
谷崎潤一郎 「少年」
...発句すなわち今の俳句はやはり連歌時代からこれらの枝の節々を飾る花実のごときものであった...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...へんに骨の節々が太いように感ぜられる...
豊島与志雄 「楊先生」
...蘿月(らげつ)は若い時分(じぶん)したい放題(はうだい)身を持崩(もちくづ)した道楽(だうらく)の名残(なごり)とて時候(じこう)の変目(かはりめ)といへば今だに骨の節々(ふし/″\)が痛むので...
永井荷風 「すみだ川」
...梯子(はしご)の上から節々を拔(ぬ)いた竹竿で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうも妙な節々があるんです」顎十郎は...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その節々より鬚根を生じ...
牧野富太郎 「植物記」
...今度は内容外観追々に季節々々の美しさを調和するやうなデザインが欲しい...
正岡容 「寄席風流」
...又ちがった節々が目にもつきます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...己に今まで聞いたオヂツセエめいた話の節々を思ひ出させるのである...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...どうしてこの病気の原因になる体液が自分の身体の節々に宿るのかを知っただけ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おかしな節々もあるけれど...
吉川英治 「茶漬三略」
...背は五尺そこそこだが、四肢の節々には、何処となく、当り難い弾力と闘志がこもっていて――いわば、この飼主も、連れている犬と同じように、まだ山犬の性が多分に脱化しきれない――野獣から家畜への過渡期にあるのと同様な――山侍の一人だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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