...小屋を出て左へちょっと下ると、氷のような水の不断に流れる台所で茶碗も、箸も、投げこめば、自然が洗ってくれる...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...ちょうど六斤の蝶々とんぼの真上にあった箸をあげて...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...それは火箸と黒塗りのブリキ製の刷毛箱だった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...お弁当にもほんのちょっとお箸をおつけになっただけで...
太宰治 「斜陽」
...しまいに彼は箸を放り出して歎息する...
豊島与志雄 「交遊断片」
...箸を取って投げつけてやった...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...今晩は」さきほどから二人の有様をながめて怪訝(けげん)な面(かお)をして箸(はし)を取落していた与八...
中里介山 「大菩薩峠」
...箸(はし)を下に置きながらこう言いますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...これに首を突っ込んで絞めるためには、火箸でも挾んで、相当締めつけなければならなかったでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御用部屋の中に割り箸の山をきずき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鮨屋の箸を割って見ただけでおさまりのつく道理はない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そのあと華奢な象牙の箸でギヤマンの大鉢の中の銀のような鱸(すずき)の洗いのひと切れを...
正岡容 「小説 圓朝」
...六本の箸(はし)で根気好く今の通りの順序にして攪廻(かきまわ)していると最初は底の方に少しばかりあった白身が泡立って殖(ふ)えて湯呑一杯(いっぱい)になります...
村井弦斎 「食道楽」
...火箸で心臓を突刺して死んだのである...
村山槐多 「悪魔の舌」
...たまさか箸の運動に娘が成功しても叱りはしない...
森鴎外 「牛鍋」
...あの竈(へっつい)の長い鉄火箸(ひばし)を一本刺しておくだけです」「昨夜(ゆんべ)も刺しておいたのか」「ハイ...
夢野久作 「巡査辞職」
...馳走らしい物には何も箸をつけず...
吉川英治 「新書太閤記」
...金火箸(かなひばし)を把(と)って...
吉川英治 「山浦清麿」
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