...瓢箪をふんづけて...
芥川多加志 「四人」
...問題の茶碗は、昨夜すっかり拭き清めて茶箪笥(ちゃだんす)に入れて置いたのを、今取出してそのまま応接室へ運んだというのだから、賊は昨夜の内に台所へ忍び込んで、茶箪笥をあけ、指紋を捺して逃げ去ったものとしか考えられなかった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...ただその家に伝はつてゐる瓢箪の茶入だけは失はないで...
薄田泣菫 「小壺狩」
...彼女は私の日記帳が茶の間の用箪笥に入れてあることを知り...
谷崎潤一郎 「鍵」
...お神はやがて箪笥(たんす)のけんどんの錠をあけ...
徳田秋声 「縮図」
...箪笥の戸ががたんと鳴って...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...この継母が来た時私に土産にくれたのは箱根細工の菓子箪笥で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...金がない」「金が――盗まれたか」「碁を打つ前にかぞえて納めた小箪笥(こだんす)の中...
中里介山 「大菩薩峠」
...用箪笥(ようだんす)の環を響かして...
夏目漱石 「それから」
...巳之助の作った瓢箪型(ひょうたんがた)の草鞋を卸値の一銭五厘(りん)で買いとって...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
...たった一つの用箪笥の中にあるに相違ないと申上げたのはそのためでございます」「何のために...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...箪笥(たんす)の引手にそれを結へてあつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...用箪笥の財布を盗まれたんだそうで」「財布にいくら入っていたんだ」「三百両という大金ですよ」「それからどうした」「物音におどろいてお勝手から娘のお桃が飛んで来ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...洋服箪笥を開ける音...
林芙美子 「愛する人達」
...瓢箪池の傍で、般若の五郎の手先になって、襲撃して来た暴漢の中に、その男がいたような気がする...
火野葦平 「花と龍」
...それから二組の洋服と外套の入った洋服箪笥...
松本泰 「日蔭の街」
...菓子箪笥(かしだんす)から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...細ッそりとした肩のあたりで箪笥(たんす)の鐶(かん)が揺さぶれる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索