...園からずっと離れて茶箪笥(ちゃだんす)の前におぬいさんが座をしめた時には...
有島武郎 「星座」
...其に並んだ箪笥の上に...
石川啄木 「鳥影」
...そしてその真ん中ごろの両側が瓢箪形に少しへこんで...
大杉栄 「日本脱出記」
...煤(すす)けた塗り箪笥(だんす)や長火鉢(ながひばち)や膳椀(ぜんわん)のようなものまで金に替えて...
徳田秋声 「足迹」
...椅子のあるべき場所に箪笥があったら...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...その枕元にもう一つ箪笥がある...
夏目漱石 「永日小品」
...その御用箪笥の中をお改めの上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近頃は巾着ごと納屋の用箪笥(ようだんす)へ入れてある筈で――」「それを見せて貰はう」平次は勘五郎を促(うなが)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...漢方医者の薬味箪笥(やくみだんす)のように...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...箪笥(たんす)の上に...
羽仁もと子 「女中訓」
...小さい茶箪笥(ちやだんす)も新しいのが並んでゐる...
林芙美子 「浮雲」
...ひさし髪の大きかった写真を古ぼけた箪笥(たんす)の底にひっくり返してみると懐しい昔の夢が段々蘇(よみがえ)って来る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...五時頃になって帰って来たのを印東忠介が手洗場の瓢箪窓から眺めていたこと...
久生十蘭 「魔都」
...愈よ荷物を片付けようと云うので箪笥を細引(ほそびき)で縛(しばっ)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...衣裝箪笥や、化粧臺や、椅子は、ずゝ黒く磨き上げた古いマホガニだつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...奥の箪笥の前にふき子が例の緑色椅子にいる...
宮本百合子 「明るい海浜」
...贅沢な蝶貝入りの朝鮮小箪笥などが飾ってある廊下まで出て来た...
「海流」
...部屋には古くて傷だらけの箪笥と...
山本周五郎 「季節のない街」
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