...横浜出帆の筥崎丸(はこざきまる)にて仏蘭西(フランス)遊学の途に就く...
高浜虚子 「五百句」
...ふと服部(はっとり)の地下室で螺鈿(らでん)の手筥(てばこ)を見付けたので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...駕籠の中には裲襠と手筥この「寺荒し」というのは...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...馬鹿にした野郎だ」文筥(ふばこ)を手に持ってノソノソ帰って行く中間のうしろ姿へいまいましそうに舌打ちをひとつくれて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この筥崎様で毎年旧の節分の晩になあ...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...筥崎(はこざき)...
夢野久作 「近世快人伝」
...……と見るうちに、左手の地蔵松原の向うから、多々羅(たたら)川の鉄橋を渡って、右手の筥崎駅へ、一直線に驀進して来る下り列車の音が、轟々(ごうごう)と近づいて来る気はいである...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...しかし筥崎駅で汽車が停ると...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...お座所の御手筥(みてばこ)から帳(とばり)までひッくり返して...
吉川英治 「私本太平記」
...わけてよく効くと申しますから」すぐ小さい香筥(こうばこ)をとり出した...
吉川英治 「私本太平記」
...牛童(うしわらべ)と装束筥(しょうぞくばこ)をになった供のほかは...
吉川英治 「私本太平記」
...どうしてこのご状筥(じょうばこ)が...
吉川英治 「神州天馬侠」
...状筥を膝へ取って...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらに硯筥(すずりばこ)をこれへと求めて...
吉川英治 「新書太閤記」
...預かって出た写経の塗筥(ぬりばこ)を...
吉川英治 「親鸞」
...みだれ筥(ばこ)へ入れて...
吉川英治 「松のや露八」
...お手筥(てばこ)の薬嚢(やくのう)から一錠取って参りました」「書斎の本箱の上のか」「左様でござりまする」「手燭(てしょく)をつけてくれい」但馬守は...
吉川英治 「柳生月影抄」
...これこれ、主水」「はい」「その間に、玉枝を寛(くつろ)がしてつかわせ」と、席を立ちながら、今度はその玉枝に向って、「また殿様の愚痴を聞き飽いて来ねばならぬが、その小筥の品は、立ち帰って来てからゆっくり見ることにいたそう...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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