...筒抜けの鑵詰の殻(から)を嵌(は)めて...
鈴木三重吉 「千鳥」
...それらの電報がことごとく嬢の耳へ筒抜けになるとの計算の下に...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...福子の怒鳴る声ばかりが筒抜けに響いて来るのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...息が傷口から筒抜けに洩れてしまう結果なのだが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...ちつとも坊主臭くない筒抜けな...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...誰か上人の方へ筒抜けをする機関(からくり)だとこう思ったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...畑宿まで筒抜けだ...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...筒抜けに驚きの声をあげます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんな物音も筒抜けに聞える粗末な部屋だつた...
林芙美子 「浮雲」
...筒抜けの青空を飛ぶ白雲の足も早かった...
火野葦平 「花と龍」
...伯爵夫人の声が反対側の道路まで筒抜けだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...隠れ場所から会話が筒抜けだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...自分の数メートル先で二人組が止まったので、会話が筒抜けだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...盗み聞きするつもりはなかったが、すべて筒抜けだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...筒抜けた因循に沈んで行く身心に...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...何となしに彼の筒抜けたやうな奇体な嗤ひ声が思ひ出されたり...
牧野信一 「奇友往来」
...なにしろ殴ったり蹴ったりする音が筒抜けに聞えるだからね」だが平二郎は止めにゆくことをよした...
山本周五郎 「青べか物語」
...蝙也の鼾(いびき)は筒抜けに聞えてくる...
山本周五郎 「松林蝙也」
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