...此土偶は常陸國相馬郡小文間にて發見(はつけん)せし物にして岡田毅三郎氏の所藏(しよざう)(第一回の圖右の方下の隅を見よ)他の一は鍔(つば)の幅廣き帽子をば前部にて筋違(すぢか)ひに截り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...煙波、渺々(びょうびょう)たる海の面、埋まったりや、数万艘、二引両、四目結、左巴(ひだりともえ)に、筋違い、打身に、切疵、肩の凝り、これなん、逆賊尊氏の兵船...
直木三十五 「南国太平記」
...明治六年筋違見附(すじかいみつけ)を取壊してその石材を以て造った彼(か)の眼鏡橋(めがねばし)はそれと同じような形の浅草橋(あさくさばし)と共に...
永井荷風 「日和下駄」
...がんりきの眼と鼻の上を筋違(すじか)いに走って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その他、参覲交代(さんきんこうたい)の大名という大名で、この下郎共の口の端にかかって完膚(かんぷ)のあるのはないが、百万石、加賀様だけは別扱いになって、さのみ悪評が残らない――だから、宇治山田の米友が、一途(いちず)に加賀守の横暴を憤(いきどお)り出したのは、筋違いでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...天下ノ評定所デ筋違イノ不礼ヲタダス者ハ是迄聞キマセヌ...
中里介山 「大菩薩峠」
...琴も度々(たびたび)鍵(かぎ)の手に折れ曲がった筋違(すじかい)の室(へや)に運び去られるのです...
夏目漱石 「こころ」
...それから揚場(あげば)を筋違(すぢかひ)に毘沙門前(びしやもんまへ)へ出(で)た...
夏目漱石 「それから」
...虫の食った不規則な線が筋違(すじかい)に入っていた...
夏目漱石 「道草」
...筋違(すじかい)を入ってここまで来ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...筋違橋の方へ出ようといふ時...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...筋違見付外へ出て居た雪駄直しの長吉といふのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは飛んだ筋違ひでございます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...東は筋違御門から花房町...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...君に辨償して貰ふなんて筋違ひだ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...さようなことを取次ぐなどは筋違いだ...
山本周五郎 「城を守る者」
...神田川の筋違(すじかい)橋から...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...禿上った前額部の眉の上を横筋違(よこすじか)いに耳の近くまでザックリと割られて...
夢野久作 「巡査辞職」
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