...痩せて筋張った、生活に疲れたような中年男を、漠然と想像するだけである...
梅崎春生 「狂い凧」
...その筋張った手がワナワナと今にも震え出さんばかりの様子であった...
橘外男 「逗子物語」
...さもさも胸の痛みに触るように皺だらけの筋張った顔を一層顰(しか)めて...
近松秋江 「霜凍る宵」
...彼の筋張った痩せた腕が...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...細長い筋張った手を蒲団の外へ延ばして...
徳田秋声 「足迹」
...筋張った彼の手をきびしく払退(はらいの)けた...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼女は筋張った顳(こめかみ)のところを押えながら...
徳田秋声 「あらくれ」
...筋張ったような顔が蒼くなって...
徳田秋声 「新世帯」
...筋張ったその手が間を置いてはびくりと震えて...
豊島与志雄 「同胞」
...五十を少し越した筋張った神経質な武家...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...紺絣(こんがすり)の洗洒(あらいさら)したのが太い筋張った腕にからまっている...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
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