...その当日は数十軒(けん)の「筋目の者」たちは十六の菊(きく)のご紋章(もんしょう)の附いた裃(かみしも)を着ることを許され...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...筋論者、抽象論者は、その論をするに先(さきだ)つて、先づ実際の人間の生活に触れて見るが好い...
田山録弥 「スケツチ」
...風月堂は丁度私の奉公していた本屋の筋向いになっていたので...
田山花袋 「日本橋附近」
...彼(ああ)なって斯(こ)うなったという筋道を知っているが為に...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...――槍は二條の筋を截る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...何か冷たいものがひやりと背筋を走り...
徳田秋声 「縮図」
...庭の小徑を筋かいに行きつ戻りつしつづけていた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...腕や腿の逞しい筋肉が目につくので...
永井荷風 「勲章」
...十年以前自分が高等學校を退校される時分には白筋の制帽に衣服(きもの)袴(はかま)の汚れたのを殊更自慢に着けて居た書生が...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...後(うしろ)を向いて筋違(すじかい)に身体(からだ)を延ばしながらお延に訊(き)いた...
夏目漱石 「明暗」
...一條の小柄(こずか)が相手の武士の首筋を縫って...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...八五郎から聴かされた筋を先潜(さきくぐ)りしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...苦痛を忍んでかなり筋道を立てて話してくれました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その首筋左の方から一とゑぐり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それから水の中から二筋見付かつた――矢柄(やがら)は浮くが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...京極の家来筋に当る三上孝子の父親の御馳走...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...その窓の下の細い道が一筋...
牧野信一 「環魚洞風景」
...亜米利加(アメリカ)ものや新派の甘い筋に手をたたき...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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