...今日は小説を書くために筆を執るつもりです...
...彼の小説は読者の心に深く響く言葉を筆を執ることで描き出している...
...今日やう/\此筆を執る位に相成候...
石川啄木 「閑天地」
...筆を執る勇氣がなく...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...筆を執るものとして難儀なことの一つです...
上村松園 「迷彩」
...筆を執るのには此家に居ては氣兼だからといつて翌朝から麩屋町の柊屋の靜かな一間を借りて移ることになつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...例の通り毎日子供の世話に追われ落ち着いて筆を執る暇がなくておくれてしまいました...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その厄介(やっかい)な手紙の筆を執るために戻って来たのでもあるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...とかく曇天つゞきで、日によつては白地の単衣もの一枚になつて、筆を執るやうな、残暑の逆襲を見ることもあつたけれど、そんな日でも、夕方になると冷たい風が吹いて、羊三はあわてゝ毛のシヤツを押入から取出したりした...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...筆を執るのが億劫らしく見受けられた...
徳田秋声 「黴」
...其後日々新聞に筆を執るに及でも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...女が文筆を執ることは結構である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...四十の声を聞いて日記雑録など筆を執るごとに頻(しきり)に老来の嘆(たん)をなしたのも...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...若し筆を執ることを得なば幸なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...やむを得ず筆を執ることになつた...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...それぎり代助は筆を執る事を御免蒙(こうむ)った...
夏目漱石 「それから」
...筆を執ることさえ稀になった私と江戸川乱歩氏は...
野村胡堂 「涙香に還れ」
...実に私が人に秘れてもくろんでゐる規模雄大なローマンスの筆を執るには世にも適当な仕事部屋であると...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...我等は猶筆を執る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...今此(この)筆を執る日まで丸八日(やうか)経つ間に倫敦(ロンドン)の御(お)寺と博物館と名所とを一通り見物して仕舞(しま)つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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