...我がキヨルネルは即日筆を擲(なげう)つて旗鼓の間に愛国の歩調を合し候ひき...
石川啄木 「渋民村より」
...「鶴子は何してゐるんだい」鉛筆を持つて書類に目を通してゐた信徳が...
犬養健 「朧夜」
...巖谷一六の筆で、「疎而不漏(そにしてもらさず)」と書いた大きな額がかかつてゐるのに氣が附いた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...参謀が地図の上に赤鉛筆で数字を書き込む...
海野十三 「空襲警報」
...小型の手帳と鉛筆...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...四十の声を聞いて日記雑録など筆を執るごとに頻(しきり)に老来の嘆(たん)をなしたのも...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...なにほどか筆をくわえて成立した...
蜷川新 「天皇」
...なほも鉛筆(えんぴつ)を手帳(てちよう)の上(うへ)に走(はし)らせてゐるのです...
濱田青陵 「博物館」
...1)ある筆者はこの事情に着目し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その記述は客観的で筆者の私見など加へらるべきものではないと考へてゐた...
三木清 「辞書の客観性」
...随筆ものを五六枚書いてとゞけてくれませんか...
宮地嘉六 「老残」
...木鐸としての誇りある執筆者の立場から...
宮本百合子 「明日への新聞」
...もっとしっくりとした筆致で描かれてよい...
宮本百合子 「『健康会議』創作選評」
...筆端は常に内向的であることです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いかにも小野太左衛門自身の筆記であるかのように見える...
柳田国男 「雪国の春」
...〔無題〕我は俄に筆を擱(お)きぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...細川家には三藐院の筆蹟は充分あつたにちがひない...
吉川英治 「折々の記」
...藤夜叉の筆(て)がいかにも幼い...
吉川英治 「私本太平記」
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