...狂言にたずさはりし故人某の説に、五代目か七代目(六代目は早世(そうせい))かの団十郎が助六の当り狂言より、この助六を思ひ浮べ、売り出せりとも聞きしが、その人もなく、吾が筆記も焼け、確定しがたき説となつた...
淡島寒月 「江戸の玩具」
...全体が同じ筆蹟(ひっせき)...
江戸川乱歩 「悪霊」
...藝術新潮に寄せた「藪の中」についてを執筆中に燒きのこしてあるのをたまたまみいだし...
小穴隆一 「二つの繪」
...筆のついでに記(しる)して御機屋(おはたや)の霊威(れいゐ)ある事をわかふどにしらしむ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...と書いて筆を結んだ...
田山花袋 「蒲団」
...軒挑灯(のきちょうちん)を連ねし仲之町の茶屋もその洒脱(しゃだつ)なる筆致の下(もと)には自(おのずか)ら品川板橋(いたばし)等の光景と選ぶ所なし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...彼らの見たる物象観が明瞭(めいりょう)に筆端に迸(ほとば)しっておらねば...
夏目漱石 「草枕」
...新宿の甲州屋の陳列のなかの万年筆が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...筆記によれば十月の四日...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...之(これ)を見れば兼(かね)て噂(うわさ)に聞(きい)た榎本の講義筆記に違いない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その数多いソヴェトに関する執筆のうち...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」
...隆ちゃんやっぱり代筆? 変ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...若き『民經記』の筆者經光に悲憤をもらさしめてゐる例がいくらもあつた...
吉川英治 「折々の記」
...雁皮紙(がんぴ)へ絵筆を執り出したが...
吉川英治 「魚紋」
...画筆をとっていた...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...――いまさらかような文を筆にするもまことにおはもじとは思いひるまれ候えども...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...筆者のぼくにも何から書いていいのかはっきり掴めていないのだから...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...大正十年の春から同十三年の秋までに書いた隨筆を輯めてこの一册を編んだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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