...昔に変つてゐないのは筆塚(ふでづか)や石の牛も同じことである...
芥川龍之介 「本所両国」
...紐(ひも)のついた鉛筆(えんぴつ)で一寸(ちよつと)記(しる)して...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...筆を持っている時が一番楽しく...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...惰力で筆を執っていてもイツマデ経(た)っても油が乗って来なかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...庸三は今朝(けさ)電車通りの文房具屋から万年筆を持ちこませて...
徳田秋声 「仮装人物」
...しっかりした亭主のジャカン・ラバールはポケットから鉛筆をとり出して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さりとて万年筆は何じるしがよしともいひにくかるべし...
永井荷風 「小説作法」
...それへ二銭五厘の水筆(すいひつ)を立てかけて...
夏目漱石 「草枕」
...まずこれで安心と云わぬばかりに鼻毛を抜いては原稿をかこうと焦(あせ)る体(てい)であるがなかなか筆は動かない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「今度はどんな事を書きましょう?」東野南次は万年筆を執りました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「都辺の陶工これを模造して利を得る者また少なからず――と『大日本人名辞書』は叙している――而(しか)して陶器は模しうれども筆跡は模すべからず...
服部之総 「蓮月焼」
...紙と鉛筆を持つて来て描けと云ふのです...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...特筆して置くのは...
北條民雄 「鬼神」
...「船中」と「同窓」は中途で厭になつて止(や)めたのを後に加筆稿了し「楡の樹蔭」はその頃の日記の中から拾ひ集めた彼地の夏の小景を敍したものでこれだけは新しく書いたと云ふ方が適當かもしれない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その数多いソヴェトに関する執筆のうち...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」
...昨夜は『中公』の随筆を十枚かいて(くちなし)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ここに筆を執る次第であります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...桃井塘雨(ももいとうう)の『笈埃(きゅうあい)随筆』には...
柳田国男 「雪国の春」
便利!手書き漢字入力検索