...筆にするほどの話も知らぬ...
芥川龍之介 「竜」
...私はさびしさのあまり筆をとめて窓の外をながめてみた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...明治の文人の筆蹟では正岡子規(まさおかしき)のと夏目漱石のと紅葉のが一番高く売買される...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...イヤ、筆にはまだ、どうとも書けましょうが、言葉では、とても思いのままを、率直に、他人につたえることはできないのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...よろこんで筆を取り書物(しょもつ)に向いまして...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...壁には木炭や鉛筆の風景スケッチが幾枚か鋲でとめられていた...
豊島与志雄 「絶縁体」
...これを今T君に筆記をして貰っている今日...
中里介山 「生前身後の事」
...つまり絵をかく人が、筆の先で王昭君を殺してしまったのですね」「まあ、そんなものだ」「してみると、人を殺すのは刀ばかりじゃありませんね、筆の先でも、立派に人が殺せるんですから……」「そうだとも、筆の先でも、舌の先でも……」と竜之助がいいますと、お雪が、「わたしなんか美人じゃありませんから……」それは謙遜(けんそん)で、お雪ちゃんにもなかなかよいところがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...その竜蛇を走らすが如き奔放なる筆勢――或いは意気に打たれたとでもいうのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...富岡はこゝまで書いて、鉛筆をとめた...
林芙美子 「浮雲」
...吾妻鏡は惟り曲筆の少からざるのみならず更に他の理由よりして官府の日記にあらざることを證し得べし...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...大分万年筆は、いゝのが揃ったが、此の日記をつけてゐるウォターマンは、実に得がたいもの、随分永年使ってゐるが、まだよく書ける、お代りが手に入らないと思ふと、ます/\大切だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...その筆を持って、小さく坐っている私の背後に廻った...
宮本百合子 「雲母片」
...鉛筆と手帳とをポケットに入れて工場へ出かける...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...だから或時筆者は稽古が済んでから藪の中へ走り込んで...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...『御筆労を願ったり...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...頼盛の筆であると説明が加えてある...
吉川英治 「随筆 新平家」
...筆者はすこぶる注意して書いたらしく...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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