...足(あし)捗取(はかど)らぬ小笹原(こざさはら)と...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...わすれられたざくろが一つ(改作再録)・笹原の笹の葉のちらつく雪・雪ふりつもる水仙のほのかにも・かすかな音がつめたいかたすみ・茶の木の雪のおのがすがた・投げだしてこのからだの日向・どうすることもできない矛盾を風が吹く・つい嘘をいつてしまつて寒いぬかるみ三月十四日まつたく春だ...
種田山頭火 「其中日記」
...此処等あたりまでは、開墾者もまだ入って来ないと見えて、低い灌木の野や、笹原や、林の中に、路が唯一筋細くついているばかりで、あたりには百姓の姿も見えなかった...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...低い笹原の中で浅吉さんにゆきあったことを...
中里介山 「大菩薩峠」
...後の笹原で行きあったあの人は誰でしょう――わたし...
中里介山 「大菩薩峠」
...吾輩は藁(わら)の上から急に笹原の中へ棄てられたのである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...早苗は此日に赤ん坊の父親の笹原と會ふことに約束がきまつた...
林芙美子 「風媒」
...あんまり早苗が怒つてゐるやうなので、笹原も、夜分にでも來て下さいませんかと、思ひあまつたやうな返事であつた...
林芙美子 「風媒」
...笹原は白いミルク入れを持つて...
林芙美子 「風媒」
...笹原の顏をぢつと眺めた...
林芙美子 「風媒」
...靜(しづ)かに顧(かへり)みれば是(こ)れも笹原(さゝはら)走(はし)るたぐひ...
樋口一葉 「別れ霜」
...笹原に入ってザイルを解き...
松濤明 「一ノ倉沢南稜」
...鷲が二羽 降りようとして舞つてゐる巖のあらはな巓を 私は仰ぎ 私はたちどまるその山の肩のあたり 林の盡きた笹原に 私は籠手を翳し私は逡巡する さてまづ晝餉をしたためる...
三好達治 「鷲」
...かくて其夜は人里遠き山中に笹原の露を片敷きて...
夢野久作 「白くれない」
...お目にかかる事が出来たので御座います」「芝居だ芝居だ」「スゴイスゴイ……」「ああ……たまらねえ」満場の人々のタメ息が一瞬間笹原を渡る風のように渦巻きドヨめいて直ぐに又ピッタリと静まった...
夢野久作 「二重心臓」
...関(かま)わず進んで見ると何か笹原の中に横になっている...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...關はず進んで見ると何か笹原の中に横になつてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...篠笹原はうすい緑の柔かなふくらみを持つて廣がつて居り...
若山牧水 「樹木とその葉」
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