...足(あし)捗取(はかど)らぬ小笹原(こざさはら)と...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...風が裏手の広い笹原をざわざわと吹き渡っている...
徳田秋声 「黴」
...そこは笹原がかなり広く続いたところであるのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんまり早苗が怒つてゐるやうなので、笹原も、夜分にでも來て下さいませんかと、思ひあまつたやうな返事であつた...
林芙美子 「風媒」
...早苗は銀閣寺のそばの笹原の家に出向いて行つた...
林芙美子 「風媒」
...着物姿の笹原がすぐ出て來て...
林芙美子 「風媒」
...笹原の坐つてゐた派手な座蒲團が急にまぶしく早苗の眼の中へ這入つて來た...
林芙美子 「風媒」
...笹原は白いミルク入れを持つて...
林芙美子 「風媒」
...「熱いのを淹れませう」笹原はさう云つて...
林芙美子 「風媒」
...心(こヽろ)笹原(さヽはら)をはしりて...
樋口一葉 「曉月夜」
...靜(しづ)かに顧(かへり)みれば是(こ)れも笹原(さゝはら)走(はし)るたぐひ...
樋口一葉 「別れ霜」
...森林が変じて笹原となって...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...笹原に入ってザイルを解き...
松濤明 「一ノ倉沢南稜」
...これは棄(す)てて置くと笹原になるから鋏(はさみ)で切った...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...笹原づたいに峯の方へ影を没してしまったという...
柳田国男 「山の人生」
...かくて其夜は人里遠き山中に笹原の露を片敷きて...
夢野久作 「白くれない」
...行くての笹原の中で...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...篠笹原はうすい緑の柔かなふくらみを持つて廣がつて居り...
若山牧水 「樹木とその葉」
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