...自分の妻だの夫だのといふ符牒が...
石川三四郎 「浪」
...その、彼の符牒に、あの若者の息子はどうもつかなかった...
豊島与志雄 「在学理由」
...)また外交上の符牒も隠語である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「うん」「符牒(ふちょう)教えたる」古着屋の符牒は...
直木三十五 「死までを語る」
...こっちの符牒(ふちょう)が間違っているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...元来自分と妻(さい)と重吉の間にただ「あのこと」として一種の符牒(ふちょう)のように通用しているのは...
夏目漱石 「手紙」
...うちの符牒を教へてあげるから‥‥」なか子が...
林芙美子 「朝夕」
...うちの符牒は「つるまひおりたよしせ○(マル)」と云ふのだからよく覚えておくといゝと云つて...
林芙美子 「朝夕」
...見たってわかりゃしないよ」「符牒ね……なるほど...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...……なんの符牒(ふちょう)なのかいっこうにわからない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いろははただ言葉の符牒(ふちょう)のみ...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...仕合せにも僕らの仲間でならほんのちよつとした符牒のやうな言葉だけでも何かすぐ互の言ひたい事が分かり合へます...
堀辰雄 「端書」
...名まえなんか符牒(ふちょう)みてえなもんだからな」「おまえさんの気に障るかもしれないが」と与平はいつになく強気な調子で云った...
山本周五郎 「さぶ」
...何だかよく判らないでパラパラッと見たまんまに原書って書いた札をデカデカと貼って二円の符牒を付けておきましたら...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...ゲタってな八百屋の符牒みたいな苗字の女の子が...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...すべての声が符牒(ふちょう)なので他の形勢がさっぱり分らない...
吉川英治 「江戸三国志」
...お粂が見すました止めの値頃(ねごろ)を符牒で教えてくれたので...
吉川英治 「江戸三国志」
...数百の受話器が仲買人たちの耳に瞬間に数千の符牒(ふちょう)を発した...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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