...その外或は鉄(くろがね)の笞(しもと)に打たれるもの...
芥川龍之介 「地獄変」
...……定子……葉子はもうその笞(しもと)には堪えないというように頭を振って...
有島武郎 「或る女」
...こんな過去の甘い回想までが今は葉子の心をむちうつ笞(しもと)となった...
有島武郎 「或る女」
...その笞(むち)を言葉に含めて...
有島武郎 「星座」
...笞刑(ちけい)だ……...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...さながら皇天ことにわれ一人(にん)をえらんで折檻(せっかん)また折檻の笞(むち)を続けざまに打ちおろすかのごとくに感ぜらるる...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...監視の者の笞(むち)の下に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「だめだね」と、笞刑吏は言い、にやにやしながら頭を振った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...おれの役目は笞でなぐることだから...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...最も非人間的な役目を受持っている笞刑吏などはどうして例外であるはずがあろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...どうやら少し圖に乘りくさつたな……笞でぶん毆られなきやよいが! それはさうと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...譬えば某国の律に、「金十円を盗む者はその刑、笞(むち)一百、また足をもって人の面を蹴(け)る者もその刑、笞一百」とあり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...神よ」しかしコラムは立ち上がって壁にかけてあった笞(むち)をとった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...その時は強く笞うちまた食を与えずして懲らす故閉口して勤務するようになるんだと...
南方熊楠 「十二支考」
...冥王これを怒って我を笞(むち)うつ事一百...
南方熊楠 「十二支考」
...その無言の笞(しもと)を...
吉川英治 「剣難女難」
...むしろ笞(しもと)で打ッて打ッて打ちすえてほしかった...
吉川英治 「三国志」
...百の笞(むち)に打叩かれた果て...
吉川英治 「宮本武蔵」
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