...悪く捻(ひね)って払子(ほっす)なぞが...
泉鏡花 「薄紅梅」
...第一に払子(ほつす)を受けたのは...
薄田泣菫 「茶話」
...払子は一度それを振ると...
薄田泣菫 「茶話」
...」王栄老は払子を河に投げ込むだが...
薄田泣菫 「茶話」
...払子(ほっす)を持った...
田山花袋 「田舎教師」
...阿父が使いふるしの払子(ほっす)の毛先を剪(はさ)み切った様な大文字筆を持って居たのを...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...払子(ほつす)をもつて...
中勘助 「銀の匙」
...床柱(とこばしら)に懸(か)けたる払子(ほっす)の先には焚(た)き残る香(こう)の煙りが染(し)み込んで...
夏目漱石 「一夜」
...払子(ほっす)のような白い長い顎鬚をはやした...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...王の長女金と宝玉で飾った払子(ほっす)で蚊や蠅を追い去り...
南方熊楠 「十二支考」
...王それでは馬を王以上に崇(あが)めるので大いにわが威を堕(おと)すと惟(おも)うたが、智馬が自分方におらぬとさっぱり自分の威がなくなるから詮方(せんかた)なく、なるほどこれまでの致し方は重々悪かった、過ぎた事は何ともならぬ、これから古法通りにしましょうと詫(わ)び入りて、厩に赤銅板を布(し)き太子に蓋、王の長女に払子、大夫人に食物を奉ぜしめると、大臣も不承不承慎んで馬の糞を金箕で承(う)ける役を勤めたとあらば、定めて垂れ流しでもあるまじく、蜀江(しょっこう)の錦ででも拭(ぬぐ)うたであろう...
南方熊楠 「十二支考」
...牡猿この払子(ほっす)をこう持って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...)メフィストフェレス(手に持ちたる払子を逆にして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...払子(ほっす)で月を搏(う)つと...
吉川英治 「三国志」
...払子(ほっす)を衣(ころも)の袖(そで)にいだきながら...
吉川英治 「神州天馬侠」
...払子(ほっす)を払って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――手には蠅払(はえはら)いの払子(ほっす)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...僧正というからには定めし金襴(きんらん)の袈裟(けさ)に払子(ほっす)を抱き...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索