...やがて遠く高く微笑むやうな青空の一片が望まれた...
有島武郎 「潮霧」
...反歌白村が第二の愛児(マナゴ)笑むらむかはた泣くらむか聞かまほしくも...
石川啄木 「詩」
...」と打微笑む...
泉鏡花 「婦系図」
...微笑むのであった...
魯迅 井上紅梅訳 「鴨の喜劇」
...彼女の涙がまだ乾かぬうちに微笑むことが出來た...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...まぼろし追うてくたびれてしばし野末の假のやど結ぶや君よ何の夢さむれば赤したなごゝろあたりの風を匂はして笑むはやさしの花ばらか...
土井晩翠 「天地有情」
...」ホームズはひとりほくそ笑む...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...彼女の顔は明かに微笑むともつかず...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...ただにやりと気味悪く頬笑むだけで...
豊島与志雄 「囚われ人」
...両足を、水仙菖((すゐせんあやめ))に突つ込んで、眠つてる、微笑むで、病児の如く微笑んで、夢に入つてる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...あの女だ――と藤一郎は遽かに頬笑むと...
原民喜 「少年」
...密かにほくそ笑む連中...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...私が歓びに打ち震え 見つめればおなじ悦びに 眼を瞠り 微笑む...
宮本百合子 「五月の空」
...しかし顔を差し覗いてゐるのが親切さうなスミであるのを知つて、悲しげに微笑む...
三好十郎 「おスミの持参金」
...よく來たとも言はず又微笑む顏もしなかつた...
室生犀星 「神のない子」
...末造はその話の内容を聴くよりは、籠(かご)に飼ってある鈴虫の鳴くのをでも聞くように、可哀らしい囀(さえずり)の声を聞いて、覚えず微笑む...
森鴎外 「雁」
...道誉がホクソ笑むところなのか」高氏には...
吉川英治 「私本太平記」
...「ヤア!」と思はず頓狂な聲を出して微笑むと...
若山牧水 「姉妹」
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