...虚子先生も滔滔と蛇笏に敬意を表していた...
芥川龍之介 「飯田蛇笏」
...「癆咳の頬美しや冬帽子」「惣嫁指の白きも葱に似たりけり」――僕は蛇笏の影響のもとにそう云う句なども製造した...
芥川龍之介 「飯田蛇笏」
...王笏の勢力を見たり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...飲み仲間の主権者たる事を現わす笏(しゃく)を右手に握った様子は...
有島武郎 「クララの出家」
...笏杖(しゃくじょう)を持った僧侶や...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...笏(しやく)の牙(げ)も...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...笏(しゃく)を振って手下の者を差図し...
中里介山 「大菩薩峠」
...殿内西側の座に着かせらるゝ各宮殿下の笏を正して御頭を俯せらるゝ御有樣が伺はれるとともに...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...笏(しゃく)を持っていきり立った閻魔大王の姿を...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...この家のあるじである笏梧朗(しゃくごろう)は...
室生犀星 「後の日の童子」
...」母親は門前に立って笏梧朗を顧みた...
室生犀星 「後の日の童子」
...小さい影は笏の方へ向いてあるいた...
室生犀星 「後の日の童子」
...」笏もその妻も目を合せた...
室生犀星 「後の日の童子」
...――笏梧朗はなにか考え込んでいたがふと悒々(ゆうゆう)した目をあげた...
室生犀星 「後の日の童子」
...」笏は、女と同様に広い庭さきに目をさまよわせたが、蒼茫(そうぼう)とした月明(つきあかり)を思わせるようにあかるい夜ぞらと庭樹の間にはそれらしい陰影すらなかった...
室生犀星 「後の日の童子」
...笏は、その犬を呼んでみたが、ふりかえりもしないで、やはり寂しい豆ずれを曳いて行った...
室生犀星 「後の日の童子」
...笏形(しゃくがた)の杖を持って整然と着席しております...
夢野久作 「鼻の表現」
...上の衣(きぬ)持ちも習はぬ笏(しやく)もちて内裏交(だいりま)じはり珍しやこれが革新政府下の社会図だった...
吉川英治 「私本太平記」
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