...」祖母は四疊の竹格子の下に坐つて...
鈴木三重吉 「胡瓜の種」
...一二年前まで私娼のいた竹格子(たけごうし)の附いた小家(こいえ)が雑然と簷(のき)を並べていたが...
田中貢太郎 「水魔」
...樹明は竹格子を造り...
種田山頭火 「行乞記」
...竹格子(たけごうし)の窓によりて唯だ茫然(ぼうぜん)と流るる水を眺むる芸者の姿はわれを喜ばしむ...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...貝殻(かいがら)散りたる深川の新道(しんみち)に峰次郎が窓の竹格子を間(あいだ)にしてお房と相語る処(『梅見船』巻九)また柳川亭(やながわてい)といへる水茶屋(みずぢゃや)店先の図(『梅見船』巻十)を挙ぐべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...竹格子(たけごうし)の裏窓を明けると箕輪田圃(みのわたんぼ)から続いて小塚原(こずかっぱら)の灯(あかり)が見える河岸店(かしみせ)の二階に...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...竹格子(たけごうし)の窓には朝顔の鉢が置いてあったり...
永井荷風 「深川の散歩」
...竹格子(たけごうし)の奥に若い娘がぼんやり立っている事があった...
夏目漱石 「永日小品」
...時々向うの芸者屋の竹格子(たけごうし)の窓から...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...うららかな春日(はるび)が丸窓の竹格子(たけごうし)を黒く染め抜いた様子を見ると...
夏目漱石 「草枕」
...教室の窓の竹格子にむかって柘榴(ざくろ)の花がまっかだった...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...竹格子にぬれ手ぬぐいのかかりあるは...
三宅花圃 「藪の鶯」
...竹格子の窓に突出した...
宮本百合子 「一太と母」
...一太が竹格子から見ていると...
宮本百合子 「一太と母」
...肱掛窓(ひじかけまど)の竹格子の内側を...
森鴎外 「雁」
...竹格子の板場の前を通って奥の小座敷...
山本笑月 「明治世相百話」
...高い切窓の竹格子に夕顔の蔓(つる)が白い花を一つ見せていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「――暢気(のんき)だなあ」と、呆れ果てたような丸い眼が、そのまま、窓の竹格子に、貼り付いていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??