...そこで今まで臆面(おくめん)も無く力競べをしていた若者たちはいずれも興(きょう)のさめた顔を見合せながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...ただ、根競べにて、勝を制せんと思うものから、急(あせ)らず逼(せま)らず、擒縦(きんしょう)の術を尽せしが、敵の力や多少弱りけん、四五間近く寄る毎に、翻然延し返したる彼も、今回は、やや静かに寄る如く、鈎※(はりす)の結び目さえ、既に手元に入りたれば、船頭も心得て、玉網(たま)を擬し、暗流を見つめて、浮かば抄(すく)わんと相待つ...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...よしよしさらば物部太都夫第一物部丹濃第二と順を逐ふべしと決定して今日の馬競べも大滿足を以て終りを告げた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...日置忍男が郡の馬競べに第一の勝を得續いて花々しく手古奈を其家に迎へたといふ事が...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...今僕は何者とでも力競べをやれないことはないのだ...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー Franz Gerhard Wegeler、エレオノーレ・フォン・ブロイニング Eleonore von Breuning、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...吾と汝と族(トモガラ)の多き少きを競べてん...
高木敏雄 「比較神話学」
...玄白斎殿と呪法競べになれば...
直木三十五 「南国太平記」
...わけても十(じっしゅ)寄合とか寄合とか」]競べ香...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...駆け競べをしたり...
牧野信一 「環魚洞風景」
...駈け競べをするのである...
牧野信一 「山彦の街」
...都座の番附には両優顔競べといふかたりありて...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...残念でならぬから今度はどちらが能く跳ぶか競べ見んと言うと蛙容易(たやす)く承諾し打ち伴れて川辺に到り一...
南方熊楠 「十二支考」
...清正が夫人の附人輩(つきびとら)川口にて蜈蚣船を毎晩に漕ぎ競べさせたとある)も似たものか...
南方熊楠 「十二支考」
...暫く二親の顔を見競べていた...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...生田馬場の馬術競べでは...
吉川英治 「剣難女難」
...大食競べの催しが度々あった...
吉川英治 「醤油仏」
...技(わざ)を競べあったこともあり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...力競べには手頃なので...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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