...床の端近(はしぢか)に据う...
泉鏡花 「海神別荘」
...端近く座っていた一人の女が驚いて飛び上り...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...何でも電話のあるところが端近(はしぢか)で...
田山録弥 「時子」
...石崖(いしがけ)の上の端近く...
寺田寅彦 「あひると猿」
...つい端近(はしぢか)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...がんりきの百蔵を端近く呼んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...氷河の末端近いところにはたくさんできている...
中谷宇吉郎 「雪の化石2」
...ここはあまり端近かやね...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...――背中の一方の端近くに真っ黒な点が二つあり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...突き当りの病棟の二階の端近くにある病室にはいると...
堀辰雄 「菜穂子」
...端近い革張の椅子に腰を下ろした...
堀辰雄 「菜穂子」
...端近くに横になつた...
堀辰雄 「牧歌」
...一人きりで端近くに出ては...
堀辰雄 「ほととぎす」
...春暖漸く催うして鳥の声いとうらゝかに聞えしある日病の窓を開きて端近くにじり出で読書に労(つか)れたる目を遊ばすに...
正岡子規 「小園の記」
...息も出来ないで夢中に木立を抜けた私は縁側から座敷へ馳け上ると突然(いきなり)端近に坐っていた母の懐(ふところ)にひしと縋(すが)って声も惜しまずに泣いた...
水上滝太郎 「山の手の子」
...その端近のところへ来て朝二人ならんで立って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一室の杉戸の端近く座をしめていた天野源右衛門...
吉川英治 「新書太閤記」
...「いとつややかなる板の端近う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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