...この橋は両端近くで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...端近(はしぢか)に三宝(さんぼう)を二つ置いて...
泉鏡花 「遺稿」
...「端近で何の事(こっ)たい...
泉鏡花 「婦系図」
...」と云うのを、聞かない振でさっさと引込(ひっこ)もうとしたので、「あれ、お待ちなさい」と、下〆(したじめ)をしたばかりで、衝(つ)と寄って、ブラッシを引奪(ひったく)ると、窓掛をさらさらと引いて、端近で、綺麗に分けてやって、前へ廻って覗(のぞ)き込むように瞳をためて顔を見た...
泉鏡花 「婦系図」
...床の端近(はしぢか)に据う...
泉鏡花 「海神別荘」
...その柄の端近くに抜かれた小指程の太さの穴に気付くと...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...百姓家かお寺かも判らぬというような野中の小寺のことでありますから端近くかけているのでありましょう...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...仏蘭西(フランス)風の女用上靴(うわぐつ)と一しょに端近(はしぢか)の床にころがっているのを発見したのだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...わざとすずしい端近(はしぢか)な方へ席を取ってほっと一と息入れている夫婦のけはいから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...最後の船の端近く*壘壁長く造られき...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...それだが此(こ)れもそんなことを云(ゆ)つたつて仕方(しかた)がないがね」内儀(かみ)さんは聳然(すつくり)と立(たつ)ては居(ゐ)るが到底(たうてい)枯死(こし)すべき運命(うんめい)を持(も)つて居(ゐ)る喬木(けうぼく)の數本(すうほん)を端近(はしぢか)に見上(みあげ)ていつた...
長塚節 「土」
...此方へ通すが宜い」「へツ、そこは端近、いざま――ずつと來たね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ここはあまり端近かやね...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...もう一方の端近くには長いのが一つある...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...身の穢れている間は、一日中、何もすることがないので、端近くに出ては、私はそうやってしまいには自分を言いようもなく苦しめ出すのが知れ切っているような物思いばかりをしていたのだったが、或夕方も私がそんな端近くでいつまでもぼんやりしていると、後ろから道綱が気づかわしそうに「もうおはいりになりませんか」と私に声をかけた...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...老母は音もなく立ってその姿を入口の端近くへ移した...
吉川英治 「新書太閤記」
...端近(はしぢか)では』と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...大陸の南端近くで...
和辻哲郎 「鎖国」
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