...凡そ、村で人気のあるらしく見えるのは、此家と鍛冶屋と、南端近い役場と、雑貨やら酒石油などを商(あきな)ふ村長の家の四軒に過ぎない...
石川啄木 「赤痢」
...端近(はしじか)にいると空も見える...
伊藤左千夫 「廃める」
...それらしいのがをり/\軒端近く来ては囀づる...
種田山頭火 「行乞記」
...他の一端近くなると...
豊島与志雄 「画舫」
...大阪の東の端近く...
直木三十五 「死までを語る」
...つい端近(はしぢか)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...それだが此(こ)れもそんなことを云(ゆ)つたつて仕方(しかた)がないがね」内儀(かみ)さんは聳然(すつくり)と立(たつ)ては居(ゐ)るが到底(たうてい)枯死(こし)すべき運命(うんめい)を持(も)つて居(ゐ)る喬木(けうぼく)の數本(すうほん)を端近(はしぢか)に見上(みあげ)ていつた...
長塚節 「土」
...氷河の末端近いところにはたくさんできている...
中谷宇吉郎 「雪の化石2」
...此方へ通すが宜い」「へツ、そこは端近、いざま――ずつと來たね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こっちへ通すがいい」「ヘッ、そこは端近、いざま――ずっと来たね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...端近い近壁の家々も不思議に静かである...
原民喜 「冬日記」
...その家の端近くに出て物語などしあっていた...
堀辰雄 「姨捨」
...端近い革張の椅子に腰を下ろした...
堀辰雄 「菜穂子」
...一人きりで端近くに出ては...
堀辰雄 「ほととぎす」
...一室の杉戸の端近く座をしめていた天野源右衛門...
吉川英治 「新書太閤記」
...端近(はしぢか)では』と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...こちらは三郎盛綱というがさつ者でござる」「端近(はしぢか)だ...
吉川英治 「源頼朝」
...「いとつややかなる板の端近う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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