...端然と坐っている辰子の姿を...
芥川龍之介 「路上」
...端然として腰をかけている...
石川欣一 「比島投降記」
...古典的で優美で端然とした心持を表わしたいと思ったのでございます...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...大人(おとな)しく端然と控えて居る...
谷崎潤一郎 「少年」
...きれいに片付いた六畳ぐらいの居間の小さな火鉢の前に寒そうな顔色をして端然と正座しているのである...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...屹(きっ)と挙げた顔には端然として...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...端然として靜かに物を書いてるのである...
萩原朔太郎 「所得人 室生犀星」
...端然としたシゴイさんの顔が...
久生十蘭 「だいこん」
...汗もかかずに端然と絵ばかり描いていた...
久生十蘭 「予言」
...みそのだけは端然として耳を傾けてゐた...
牧野信一 「淡雪」
...端然と腰かけたなり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...例の端然としたすがたで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...褞袍(どてら)のまま紫檀の机の前に端然と坐って...
夢野久作 「少女地獄」
...――が、さすがに一かどの者、端然と、階下に座をとり、すこしも周囲の威圧に動じるふうも見えなかった...
吉川英治 「三国志」
...すぐ床几一つ隔(へだ)てて、うしろ向きに、十七、八の小がらな麗人が、白い襟足を見せて、騒々しい辺りの客の中に、独り端然として、腰かけていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...端然と落ち付き払っているのを思って...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
......
若山牧水 「みなかみ紀行」
...例の如く端然とほの白く聳えているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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